教育原理における、「教育基本法」「学校教育法」「日本国憲法」「幼稚園教育要領」以外の法律の出題傾向について分析しています。
平成31年前期試験から10回分をさかのぼって説明しています。

平成29年前期試験、平成28年前期試験
「小学校学習指導要領」

まず、「小学校学習指導要領」とは、小学校における教育課程の基準です。
全国どこの小学校でも一定の教育水準で教育が受けられるように作られたものとなります。

前文
第1章 総則
第2章 各教科(第1節~第10節
第3章 特別の教科 道徳
第4章 外国語活動
第5章 総合的な学習の時間
第6章 特別活動

という構成です。
 
赤字が今回の改訂(平成29年3月)で付け加えられたもので、特に前文は今後出題されやすいと考えます。

なぜなら前文では「教育基本法」の第1条と、第2条の5つの教育の目標が改めて示されていて、ほぼ毎回試験で出題される「教育基本法」が絡んでいるからです。
この部分は「教育基本法」の問題としても「小学校教育要領」の前文の問題としても出題される可能性があります。

また、新たに付け加えられた第2章の第10節は外国語です。
10問しかない教育原理で小学校の教科の内容が細かく出題される可能性は低いと考えます。
外国語の目標が「聞く・読む・話す・書く」の技能を身につけること、3、4年生から外国語活動が始まること、5、6年生は外国語が教科になったことをおさえておくだけでも十分です。

では、過去問を見ていきます。

まず最近の改訂は平成29年3月ですので、平成29年前期試験、平成28年前期試験の問題はともに改訂前の内容(平成20年告示)です。

平成29年前期試験では、「幼稚園教育要領」と「小学校学習指導要領」のあわさった問題が出題されました。
設問が5つあり、「幼稚園教育要領」が2つ、「幼稚園教育要領解説」が2つ、「小学校学習指導要領」が1つ、です。
この「小学校学習指導要領」の内容が不適切な記述であり、これを見抜いて選ばなければなりません。

問題文です。

「国語科、音楽科、図画工作科など他教科等との関連を積極的に図り、指導の効果を高めるようにすること。特に、第1学年入学当初においては、「総合的な学習の時間」を中心とした合科的な指導を行うなどの工夫をすること。」

この「他教科との関連」や「第1学年入学」という言葉から、「総合的な学習の時間」ではなく「生活科」の説明であることに気づく必要があります。

「生活科」は小学校1、2年生向けの科目で、身近な自然や社会を学びます。
「総合的な学習の時間」は小学校3年生から始まるもので、教科を越えて自由に学習します。

また平成28年前期試験でも、「小学校学習指導要領」のうち「総合的な学習の時間」について出題されています。

問題文です。

横断的・総合的な学習や探究的な学習を通して,自ら課題を見付け,自ら学び,自ら考え,主体的に判断し,よりよく問題を解決する資質や能力を育成するとともに,学び方やものの考え方を身に付け,問題の解決や探究活動に主体的,創造的,協同的に取り組む態度を育て,自己の生き方を考えることができるようにする。」

赤字部分の穴埋め問題です。

こちらは穴埋め問題ですが、要領をしっかり読み込んでおかなくても、「総合的な学習の時間」の特徴である、自ら課題を見つけて学び方を身につけるということをおさえておけば簡単に答えを導くことができ
ます。

1〜6のそれぞれの章を要約したり、各科目を自分の言葉で説明できるような学習をすると、「小学校学習指導要領」の問題に対応することができそうです。

改訂されてからはまだ出題がありませんので、次回の試験で出題される可能性は高いです。
どの部分がどのように変わったかということは、文部科学省ホームページの比較対照表で確認することができます。


「小学校学習指導要領」ポイントまとめ
・平成29年の改訂後まだ出題がないため、次回出題される可能性が高い
・前文に出てくる「教育基本法」第1条、2条を改めて暗記
・各章の概要、各科目の説明を自分の言葉で言えるようにしておく