保育士試験に興味があり、これから受けてみたいと考えている方向けの内容です。
そもそも保育士試験とはどういうものかということを紹介したいと思います。

保育士試験は国家試験
保育士資格は国家資格であるため、保育士試験=国家試験ということになります。
国家試験とは、国や、国から委託を受けた自治体などが実施するものです。

保育士試験は各都道府県が実施しています。
「児童福祉法」第18条の8 第2項「保育士試験は、毎年一回以上、都道府県知事が行う」とあるように都道府県知事が行うことになっています。

そうすると「各都道府県で保育士試験の内容が違うのか?」と考えますよね。

しかし、第18条の9 第1項では、「都道府県知事は保育士試験の事務の全部または一部を行わせることができる」としており、実際には一般社団法人 全国保育士養成協議会が47都道府県知事から委託されて保育士試験の全部を行なっています。
よって、どこの都道府県でもこの全国保育士養成協議会が作成した共通の試験問題が出されることになります。

そして、試験に合格したあとは「児童福祉法」第18条の18にあるように、各都道府県の保育士名簿に登録をする必要があります。
東京都の保育士に登録された!?にも書いていますが、受験して合格した会場の都道府県に登録されることになります。
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登録すると都道府県知事が保育士証を交付することになっているので、このように都道府県知事の名前が記された保育士証が届きます。

試験の方法

筆記試験の一次試験、実技試験の二次試験という構成です。
筆記試験に合格すると実技試験を受けることができます。

実技試験は造形(絵)、音楽(弾き歌い)、言語(素話)の3つから2つを選択します。
筆記試験ほど難しいものではありませんが、合格基準がはっきりしていないため油断禁物です。

筆記試験はマークシート方式で記述問題はありません。
各教科20問(教育原理、社会的養護は10問)で、6割正解すると合格です。
9つの科目があり、全て6割以上点をとらなければなりません。

9科目を同時に合格しなければいけないわけではなく、落とした科目だけを次回再受験することができます。
合格した科目は免除され3年間有効になるので、遅くても3年間ですべての科目を合格するということが受験生の目標と言えます。

ただ、教育原理、社会的養護はセットなので、どちらかが合格点に達しても次回の試験で免除にはなりません。
同一試験で両方を合格しないといけないということです。

特に出題範囲が重なっているということでもないですが、何故この教育原理と社会的養護はセットなのでしょうか?
保育士試験の合格率を下げている要因はこのニコイチにあると言っても過言ではありません。
いろいろ調べたのですが、理由を書いているサイトは見つかりませんでした。
もし分かったら改めてお伝えしたいと思います。


保育士試験の日程

平成27年までは年に1回の試験で、8月筆記試験、10月実技試験という日程でした。
平成28年から年に2回の試験となり、前期・後期という名称で行われています。

前期試験は4月筆記試験、6〜7月実技試験
後期試験は10月筆記試験、12月後期試験

となっています。
筆記試験は2日間、実技試験は1日で行われます。

また自治体によっては「地域限定保育士試験」というものを設定しており、これは次項で説明します。


地域限定保育士試験とは

国家戦略特別区域法及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律が平成27年に成立し、それによって平成27年から地域限定保育士試験が始まりました。
保育士不足解消と自治体における人材確保が目的です。

受験資格は通常の保育士試験と同じで、その自治体に住んでいなくても受験が可能です。
また通常の保育士試験で合格している科目は免除されるので、まだ合格していない科目のみの受験でOKです。

▪️メリット
・実技試験がなく、代わりに実技講習会を受けることで合格となる


▪️デメリット
・受験し合格すると3年間はその自治体でしか働けないという縛りがある(3年経つと全国で働けるようになる)
・神奈川県の独自試験はどのように対策を立てるかを考えなければならない


過去の地域限定保育士試験の実施自治体です。

平成27年:神奈川県、大阪府、沖縄県、成田市
平成28年:大阪府、仙台市
平成29年:大阪府、神奈川県(独自試験)
平成30年:大阪府、神奈川県(独自試験)

平成27年は、もともとの保育士試験が年1回で、その後10月に4ヶ所で地域限定保育士試験が行われました。

平成28年は通常の保育士試験が前期後期の年2回になりました。
大阪府と仙台市は後期試験を地域限定保育士試験として行い、筆記試験の内容や実施日も同じです。

平成29年、平成30年は大阪府が後期試験ではなく地域限定保育士試験としました。
そして神奈川県では「神奈川県独自地域限定保育士試験」を開始しました。


神奈川県独自地域限定保育士試験とは

大阪府などが実施している地域限定保育士試験も一般社団法人 全国保育士養成協議会が行なっており、筆記試験は通常の保育士試験と同じ問題です。

しかし、神奈川県独自地域限定保育士試験とは、その名の通り神奈川県が独自に実施していている保育士試験です。
つまり、全国保育士養成協議会が作成している問題ではなく、神奈川県が独自に問題を作成しているということです。
平成29年から始まって今年も実施予定ですが、まだ2回しか実施されていないため過去問分析などが難しいところです。

過去問はここから確認することができます。

▪️平成29年
▪️平成30年

このブログでは、過去10回分の保育士試験を分析していますが、全国保育士養成協議会が作った問題のみを対象としており、神奈川県独自地域限定保育士試験は含めていません。
ただ神奈川県独自地域限定保育士試験については、後日解答解説も作っていきたいと思います。


以上、保育士試験概要①でした。
今後は受験資格、科目の内容や難易度、合格率などを書きたいと思います。