(2022.12.20 更新)
保育士試験に興味があり、これから受けてみたいと考えているかた向けの内容です。



保育士試験の受験資格

保育士試験は、大学、短大を卒業していれば無条件で受験できます。
保育や教育とは全く関係のない学部でOKです。
また、大学在学中や中途退学でも、2年以上在学して62単位を修得していれば(年度内に修得できれば)受験資格があります。
中学、高校卒業の場合は条件がありますから、受験資格の詳細はこちらからご確認ください。

保育士試験は、養成学校を卒業しなくても、特定の科目を修得しなくても受験できるというのは嬉しいですね。
私の場合は保育士という仕事は全く考えず別の道を歩んでいましたが、興味を持った段階で受験ができたということは非常にありがたかったです。


筆記試験の科目の内容と難易度

筆記試験は9つの科目があり、覚えることがたくさんあります。

▪️保育の心理学  
子どもの発達に関する内容で、比較的勉強しやすい科目です。
特に育児をされている方はこれと「子どもの保健」は頭に入りやすいかなと思います。
しかし、実際の試験は◯×組み合わせの出題形式も多く悩ませます。
法律系科目とはまた違った難しさがある科目で、令和4年後期試験では難関科目の1つとなっていました。

▪️保育原理
「保育所保育指針」からの出題が大半で、保育指針を読み込んでおけば6割の合格点に届きますので、他の科目よりも対策を立てやすいです。
ただし「保育所保育指針」はボリュームがありますので暗記も大変です。

▪️子ども家庭福祉
試験範囲が広い科目であり、同じ福祉系科目である「社会福祉」や「社会的養護」と重なるところもあります。
子どもや子どものいる家庭の支援がテーマとなります。

▪️社会福祉
「どのような人たちのためにどのようなサポートをするか」ということがテーマとなります。
学習の多くが法律の条文を読み込んでいくことになり、難しい科目の一つとして位置付けられています。

▪️教育原理
教育や学校に関連した法令、人物、教育用語、審議会答申などが出題されます。
法令と人物で合格点の6割になる構成が多いので、いかにここをおさえるかがポイントとなります。
それ以外の分野は教科書に載ってない内容が出ることもあります。

▪️社会的養護
法令、基準、指針や専門職員の役割や配置基準など、難易度が高い科目です。
子ども家庭福祉と範囲が重なっているため、一部同じ内容を学習していきます。
「教育原理」「社会的養護」はセット科目ですから、同時に合格しなければなりません。

▪️子どもの保健
子どもの発達、病気、アレルギー、保育環境など、比較的勉強しやすい内容です。
教科書の範囲をしっかり覚えれば合格できます。

▪️子どもの食と栄養
栄養学や摂取基準などを学習するため、数字を細かく覚える必要があります。
法律系科目とはまた違う難しさがあり、こちらもまた頑張って暗記をしていきます。
難易度はその時の試験によって変わる印象です。

▪️保育実習理論
実際の保育に関わる科目で、音楽、美術、言語等を深く学びます。
教科書学習は楽典の内容が難しいのですが、過去問から勉強すると楽に進められます。
例年出題傾向が同じであることも特徴です。


実技試験の内容と難易度

実技試験は造形(絵)、音楽(弾き歌い)、言語(素話)の3つから2つを選択します。
筆記試験を受験申請するタイミングで、2つに丸をつける必要があるので、早い段階から何を受けるか考えなければなりません。
音楽、言語は事前に課題が知らされますが、造形は当日発表です。
それぞれ十分な準備・練習が必要です。


以上、保育士試験の受験資格、科目の内容、難易度でした。
今後は合格率などを書きます。