保育士試験の出題形式のうち、穴埋め問題の解答テクニックについて紹介します。

選択肢に一つしかない言葉は答えにならない!?

平成31年前期試験「教育原理」をもとに解説します。

問1 次の文は、「教育基本法」第9条の一部である。( A )・( B )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
 
法律に定める学校の教員は、自己の崇高な使命を深く自覚し、絶えず研究と( A )に励み、その( B )の遂行に努めなければならない。
前項の教員については、その使命と( B )の重要性にかんがみ、その身分は尊重され、待遇の適正が期せられるとともに、養成と研修の充実が図られなければならない。
 
(組み合わせ)
     A      B
 1 研鑽  任務
 2 研鑽  職責
 3 修養  職責
 4 修養  職務
 5 修養  任務


選択肢を見て、「一つしかないもの」を探します。
そうすると、選択肢4のBにある「職務」が一つしかありません。
よって、この選択肢4を答えから外してしまうという解答テクニックです。

なぜそのようなことができるかというと、この問題はAとBの2つの穴埋めであるため、もしBが「職務」であった場合、Aは考えなくても答えが分かってしまうからです。

問題作成者は受験生に「じっくり考えて解いてほしい」という気持ちがあると思います。
ですので、片方分かるだけで答えが決まってしまうような問題はあまり出さないはずです。
よって、選択肢4が消去され、残りの4つで考えることができます。

この方法ではすぐに答えを導くことができないのですが、選択肢を消去することが可能です。
もちろん、これに該当しない問題もありますが、穴埋めがAとBのように2つである場合は、かなり使えるテクニックと言えます。




多く出てくる言葉が答えになる!?

また、「多く出てくる言葉」に着目するというテクニックもあります。
上の問1であれば、Aには「修養」が3つ出てきます。
「より多くの数から選んでほしい」という問題作成者の意図を読み取り、選択肢を「修養」の入った3〜5に絞ることができます。

先のテクニックを重ねると、選択肢を3と5まで絞ることができます。
ちなみにこの問題の解答は3です。


次は問2も見てみます。
問2 次の文は、「幼稚園教育要領」(平成 29年3月告示)前文の一部である。( A )~( C ) にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

これからの幼稚園には、( A )の始まりとして、こうした教育の目的及び目標の達成を目指しつつ、一人一人の幼児が、将来、自分の( B )を認識するとともに、あらゆる他者を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、( C )の創り手となることができるようにするための基礎を培うことが求められる。
 
 
(組み合わせ)
     A                 B                      C
1 生涯学習   個性や能力       平和な国家
2 生涯学習   よさや可能性    持続可能な社会
3 学校教育   個性や能力        持続可能な社会
4 学校教育   よさや可能性    持続可能な社会
5 学校教育   よさや可能性    平和な国家


こちらは、「一つしかないもの」はありません。
次に多く出てくる言葉を見ると、Aは「学校教育」、Bは「よさや可能性」、Cは「持続可能な社会」となります。
これらを全て含む選択肢は4です。
選んだ言葉を入れて文章を読んでみて、意味が通じるようであればOKと判断します。
この解答は4ですので正しいです。

なんとこのテクニックを使っただけで、一瞬で答えを導くことができました。
もちろん全てがこのように解けるものばかりではないですが、解き方の一つとして頭に入れておくと役立つと思います。


穴埋め問題の解答テクニックまとめ
・1つしかない言葉を含む選択肢は答えから外す。(特に穴埋めが2ヶ所の場合)
・多く出てくる言葉は答えになりやすい。

もし、どちらか迷っている、全く分からないから適当にマークしよう!という場合は、参考にされてみてください。

解答テクニックについては、また紹介していきたいと思います。