今回は、過去16回の教育原理の試験に3回出題された「カリキュラム」に関連した問題を見ていきます。

分析済み
今回の分析



平成31年前期

文部科学省の記述

不適切な記述を選ぶ

平成30年後期

ヘッドスタート計画

適切なものを選ぶ


持続可能な開発

適切な略称を選ぶ

平成30年前期

絶対評価

×組み合わせ


持続可能な開発

×組み合わせ

平成29年後期

教育職員免許状

穴埋め


経験カリキュラム

×組み合わせ

平成29年前期

形成的評価

×組み合わせ

平成28年後期

持続可能な開発

穴埋め

平成28年前期

教育改革国民会議、臨時教育審議会、教育刷新委員会

正しい組み合わせ

平成27年地域限定

形式陶冶

×組み合わせ

平成27

教科カリキュラム、経験カリキュラム

正しい組み合わせ

平成26年再試験

ICT

適切な略称を選ぶ


キー・コンピテンシー、社会人基礎力、人間力

正しい組み合わせ


ドルトン・プラン

正しいものを選ぶ

平成26

絶対評価

×組み合わせ


持続可能な開発

適切なものを選ぶ


寺子屋

不適切な記述を選ぶ


特別支援学校

◯×組み合わせ

平成25

ポートフォリオ評価

適切なものを選ぶ

平成24

生涯教育

適切な記述を選ぶ

平成23

ヘッドスタート計画

適切なものを選ぶ

平成30年神奈川県

生涯学習

穴埋め

平成29年神奈川県

経験カリキュラム、隠れたカリキュラム、教科カリキュラム

正しい組み合わせ

認定こども園

不適切な記述を選ぶ




カリキュラムとは

まず、教育指導計画を「教育課程」といい、学年ごとにどのように教育活動を進めていくかということが定められています。
この「教育課程」とほぼ同じ意味となるものがカリキュラムです。
カリキュラムは、指導計画以外にも、目標、内容、教材、評価などを含んでいるため、教育課程よりももう少し広い意味があります。

カリキュラムの型

カリキュラムの型は大きく分けて2つで、教科カリキュラムと経験カリキュラムです。
試験ではこの2つがセットで出題されやすいので、特徴をおさえておきます。

教科カリキュラム
教師、科目、教材が中心です。
学習の効率の良さや教師が学ばせたいものを教えられるメリットがありますが、知識の詰め込みになってしまう、学習者の意欲が持続しにくいというデメリットがあります。


経験カリキュラム
学習者が中心となり、学習者の興味や関心を尊重したものです。
生活や経験に関する内容が重視され、学習者の関心が高いというメリットがありますが、基礎学力が身につかないというデメリットがあります。


平成29年後期は、経験カリキュラムの◯×組み合わせ問題でした。
 A 学ぶ内容をそれぞれの分野に分けて系統的に教えるように編成している。
 B 教科ごとに時間割が決められ、学年ごとに習得すべき内容を編成している。
 C 学習者の活動や体験を中心としながら学びを進めていくように編成している。
 D 子どもの興味関心とのずれが生じやすく、学習意欲を持続しづらい。

A 教科カリキュラム、B 教科カリキュラム、C 経験カリキュラム、D 教科カリキュラムですね。
よってCのみが◯、残りが×ということになります。
簡単ですね。


平成27年は、I群とII群を結びつける問題でした。
【I群】 
A 個人の興味関心が尊重できるが、習得する知識や技能に偏りができることがある。
B 系統的に教えることができるため、既習事項の把握を行いながら、効率的に多くのことを学ぶことができる。
C 体験学習や問題解決学習が多く取り入れられる。
 
【II群】
ア 教科カリキュラム
イ 経験カリキュラム
 
(組み合わせ)
    A  B  C
1 ア ア イ
2 ア イ ア
3 イ ア ア
4 イ ア イ
5 イ イ イ

A イの経験カリキュラム、B アの教科カリキュラム、C イの経験カリキュラムですので、4が答えです。
こちらも簡単です。

また、解答テクニックを使って、多く出ているものから答えを導くことができます。
Aはイが3つ、Bはアが3つ、Cはイが3つで、これらを全て含む選択肢は4となります。



平成29年神奈川県独自試験は、I群とII群を結びつける問題でした。
【I群】 
A 目に見えるかたちで、明確に言語化されている一般的なカリキュラムに対して、それが実践化されていく時に、無意図的に子どもたちに機能するもの。
B 学ぶ内容をそれぞれの分野に分けて系統的に教えるような編成をしたもの。
C 学習者の興味や関心、生活経験に基づいて、学びを進めていくような編成をしたもの。
 
【II群】
ア 経験カリキュラム
イ 隠れたカリキュラム
ウ 教科カリキュラム

(組み合わせ)
    A  B  C
1 ア イ ウ
2 ア ウ イ
3 イ ア ウ
4 イ ウ ア
5 ウ ア イ

Bはウの教科カリキュラム、Cはアの経験カリキュラムとわかります。
この組み合わせは4のみですので、もしAが分からなくても4を選ぶことができますね。

隠れたカリキュラムについては次で説明します。

カリキュラムの分類

教科カリキュラム、経験カリキュラムという2つの型(タイプ)を説明しましたが、カリキュラムはさらに次の5つに分類されます。
これらは教科カリキュラム、経験カリキュラムに分けられるものもあれば、はっきり分かれず中間にあるようなものもあります。

・相関カリキュラム
・融合カリキュラム
・広域カリキュラム
・コアカリキュラム
・潜在的カリキュラム(隠れたカリキュラム)

簡単に説明します。

相関カリキュラム
世界史⇄日本史、数学⇄物理など、2つ以上の科目の中で共通要素があるものを部分的に関連させた学習


融合カリキュラム
小学校の「社会」のように、歴史や地理、公民などの複数科目を一つにまとめた学習


広域カリキュラム
小学校の「生活科」のように、理科と社会を一つにまとめた学習
※融合カリキュラムよりもさらに大きな枠というイメージです。


コアカリキュラム
中心に問題(課題)を置いて、その周りに解決するための知識を関連付けていく学習


潜在的カリキュラム(隠れたカリキュラム)
「赤信号は止まれ」など、環境によって自然と身につくもの
※意図的な一般的なカリキュラムが顕在的カリキュラムと呼ばれるのに対して、無意図的なカリキュラムは潜在的カリキュラムといいます。

今後の出題

教科カリキュラムと経験カリキュラムという2つの型に大きく分けられるので、この2つの比較問題が出題されやすです。
よって、教科カリキュラム、経験カリキュラムの特徴をはっきり理解できたら大丈夫ですね。
5つのカリキュラム分類を細かく問われることはほとんどないと思います。

「カリキュラム」まとめ
・教師や教科、教材が中心とした「教科カリキュラム」
・学習者を中心とした「経験カリキュラム」
 ・それぞれにメリット、デメリットがある

次回は「生涯学習」について見ていきます。