今回からは、「社会的養護」について書いていきたいと思います。


出題範囲にヒントがある
「教育原理」が暗記科目であることに対して、「社会的養護」は暗記よりも理解が必要となります。
内容をしっかり理解できていなければ答えられません。

まず、出題範囲にはこのようなことが書かれています。

・問題選択に当たっては、社会的養護の理念・制度の体系を概括的に理解しているかという点のほか、児童及び社会的養護をとりまく状況や家庭的養護、施設養護の援助の実際について、また、保育との関連性や社会的養護を巡る現代的課題に関しても配慮が必要である。

・社会福祉の法律や手続き、歴史的変遷の部分からは、歴史的にあまり古いものや現在の制度体系と関連のないものは出題しない。

保育原理、児童家庭福祉、社会福祉の出題と十分関連をとって出題する。

このことより、
・社会的養護の理念を理解できているかという問題が出題されること
・里親や施設養護の問題が出題されること
・社会的養護の課題が出題されること
・歴史の出題は現在の制度とつながっているものであること
・他の科目の範囲からも出題されること

ということが読み取れます。
「社会的養護」の科目はどのような内容が出題されるか、というだいたいのイメージをつかむことができます。




社会的養護の理念とは
では、社会的養護の理念とはどういうことかというと、厚生労働省に書かれています。

社会的養護とは、保護者のない児童や、保護者に監護させることが適当でない児童を、公的責任で社会的に養育し、保護するとともに、養育に大きな困難を抱える家庭への支援を行うことです。
社会的養護は、「子どもの最善の利益のために」と「社会全体で子どもを育む」を理念として行われています。

出題される問題の全てに共通してこの理念が含まれています。
◯×問題などで迷う時に「子どもの最善の利益のためになっているか」「社会全体で子どもを育んでいるか」ということを意識して考えると、答えにつながるかもしれません。



資料収集がカギとなる


毎回出題されているのが、厚生労働省の「資料」からの出題です。

①必要な資料を把握する
②検索して資料を見つける
③内容を読み込む

という流れになります。
大変な作業なのですが、合格のためには必要です。

まず、過去の試験で、どの資料が出ているかを表にまとめてみました。
今回は平成26年までさかのぼっています。

                は、施設や里親の運営・養育指針です。
                は、最も多く出題された「児童養護施設入所児童等調査結果」です。

31年前期

児童養護施設運営指針

情緒障害児短期治療施設運営指針

社会的養護関係施設における親子関係再構築支援ガイドライン


平成30年後期

里親委託ガイドライン

被措置児童等虐待対応ガイドライン



平成30年前期

児童養護施設運営指針

乳児院運営指針



平成29年後期

里親及びファミリーホーム養育指針

母子生活支援施設運営指針



平成29年前期

児童養護施設入所児童等調査結果

児童養護施設運営指針



平成28年後期

児童養護施設入所児童等調査結果

社会的養護関係施設における親子関係再構築支援ガイドライン

児童養護施設等の小規模化及び家庭的養護の推進のために(概要)

社会的養護の課題と将来像

平成28年前期

児童養護施設入所児童等調査結果




平成27年地域限定

児童養護施設入所児童等調査結果




平成27

児童養護施設入所児童等調査結果




平成26年再

児童養護施設入所児童等調査結果




平成26

平成24年度における被措置児童等虐待届出等制度の実施状況

被措置児童等虐待対応ガイドライン



平成30年神奈川県

被措置児童等虐待対応ガイドライン

社会的養護の推進に向けて

社会的養護の課題と将来像


平成29年神奈川県

児童養護施設入所児童等調査結果

社会的養護の推進に向けて




一度しか出題されていない資料もありますが、2回以上出てきている「児童養護施設運営指針」「社会的養護の課題と将来像」「被措置児童等虐待対応ガイドライン」「社会的養護関係施設における親子関係再構築支援ガイドライン」などは今後も出題される可能性が高いと感じます。


そして、最も多く出題された「児童養護施設入所児童等調査結果」は、一度の試験に2問以上出題されていることもある、極めて重要な資料です。

私が受験した時も、この資料を読み込むのにかなりの時間を費やしました。

これは5年に一度統計を出しているもので、最新の公表結果は平成25年です。
平成30年に統計がとられているとは思いますが、現時点ではまだ公表されていないため、平成25年が最新ということです。

資料が古くなってきたため問題にふさわしくないのか、平成29年の前期試験と8月の神奈川県独自試験に出てからは出題がありません。
よって、2019年の神奈川と後期試験は出題がないかな?と思います。
その代わり、              のような施設や里親の指針が多く出題されています。

そろそろ平成30年の統計が公表されると思いますが、そうすると2020年の保育士試験からどんどん出題されることになりそうです。

このように最近の出題を確認すると、どんな資料が必要かということを把握することができますね。
各資料の勉強ポイントについては、これから見ていきたいと思います。