今回は「第三者評価」について解説します。

第三者評価は、主に「社会福祉」に出題されますが、「社会的養護」にも出題されています。

第三者評価とは、外部の者による評価を受けて、結果を公表し、改善を図るものです。
つまり、子どもの最善の利益の実現にもつながるので「社会的養護」にも含まれていると考えられます。 


前回解説した苦情対応と同様、第三者評価も出るポイントが決まっているので、10問しかない「社会的養護」に出題されるとラッキーです。

 





第三者評価のポイント

第三者評価の実施については、厚生労働省の通知である社会的養護関係施設における第三者評価及び自己評価の実施について(平成30年3月)にて、詳しく記載されています。
6ページしかない短い内容ですので、目を通しておきたいです。

この通知自体は平成24年からあったのですが、第三者評価基準の改定を行ったことにより、平成30年3月に内容を改めて、新しく通知されています。

平成30年の通知と考えると、これは試験に出やすそうです。
早速、最近の平成31年前期「社会福祉」に第三者評価が出題されており、次回あたり「社会的養護」にも出るのではないかなと個人的に思います。
第三者評価は対策しやすいので、確実に5点をとりたいですね。


おさえておきたい大きなポイントは3つです。

ポイント①第三者評価の受審、その結果の公表が義務づけられている施設は5つ

児童養護施設、乳児院、児童心理治療施設、児童自立支援施設、母子生活支援施設は、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」により、第三者評価の受審及びその結果の公表が義務づけられています。
根拠法は「児童福祉法」ではありません。

ポイント②第三者評価の受審は3年に一度、自己評価は毎年行う

ポイント①にあげた、児童養護施設、乳児院、児童心理治療施設、児童自立支援施設、母子生活支援施設は第三者評価の受審を3年に一度以上する義務、また第三者評価基準の評価項目に沿って、自己評価を毎年行う義務があります。


ポイント③ファミリーホームや自立援助ホームは努力義務

ファミリーホームや自立援助ホームの第三者評価受審は「児童福祉法施行規則」で努力義務と規定されています。


平成29年後期「社会的養護」

第三者評価に関する、実際の問題を確認します。

平成29年の問題ですが、新しくなった社会的養護関係施設における第三者評価及び自己評価の実施について(平成30年3月)を根拠にして解説します。

平成29年後期「社会的養護」問5
次の文は、社会的養護の施設等における第三者評価に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 第三者評価を受審するに当たっては、あらかじめ、第三者評価の評価基準に基づく自己評価を行うことが求められている。

B 第三者評価を受審する義務がある施設においては、第三者評価を3か年度に1回以上受審しなければならない。

C 児童自立生活援助事業(自立援助ホーム)における第三者評価の受審は、努力義務である。

(組み合わせ)  
  A B C  
1 ○ ○ ○  
2 ○ × ○
3 × ○ ○  
4 × ○ ×  
5 × × ×


一つ一つ確認していきます。

A 第三者評価を受審するに当たっては、あらかじめ、第三者評価の評価基準に基づく自己評価を行うことが求められている。

→ ◯
社会的養護関係施設における第三者評価及び自己評価の実施についての6ページに、自己評価の実施が定められています。

(1)第三者評価を受審するに当たっては、あらかじめ、第三者評価基準に基づき、自己評価を行うものとする。この場合の自己評価の方法は、受審する施設と第三者評価機関で協議し決定する。

(2)第三者評価を受審しない年度の自己評価は、その方法を当該施設で決定の上、
第三者評価基準に基づき行う。

自己評価を行ってから第三者評価を受審するということ、第三者評価を受審しない年も自己評価は行うことがポイントです。
 

B 第三者評価を受審する義務がある施設においては、第三者評価を3か年度に1回以上受審しなければならない。

→ ◯
社会的養護関係施設における第三者評価及び自己評価の実施についての2ページに、第三者評価及び自己評価の定期的な実施が定められています。

(1)社会的養護関係施設は、第三者評価指針改正通知及び本通知に基づき、第三者評価を平成30年度から始まる3か年度毎に1回以上受審し、その結果の公表をしなければならない。

(2)また、第三者評価基準の評価項目に沿って、毎年度、自己評価を行わなければならない。

第三者評価の受審と公表は3年に一度以上の義務があるということですね。


C 児童自立生活援助事業(自立援助ホーム)における第三者評価の受審は、努力義務である。

→◯
社会的養護関係施設における第三者評価及び自己評価の実施についての6ページに、ファミリーホーム及び自立援助ホームについての第三者評価について定められています。

ファミリーホーム(小規模住居型児童養育事業)及び自立援助ホーム(児童自立 生活援助事業)の第三者評価については、児童福祉法施行規則(昭和23年厚生省令第11号)により、受審等の努力義務が規定されているところである。 ファミリーホーム及び自立援助ホームの第三者評価の実施については、社会的養護関係施設第三者評価機関が行うこととする。

ファミリーホームや自立援助ホームの第三者評価の受審は努力義務ということですね。

「3か年度」という表現をしています


第三者評価受審に関する試験問題では、3年を3か年度と表現しています。
これは、社会的養護関係施設における第三者評価及び自己評価の実施についてで「3か年度」と表しているからです。
意味としては3年間ということですが、他にあまり見ない表し方ですね。
3か年度という言葉は気にせず、3年間と考えます。
また、3に注目して、「第者評価は3年に一度以上受審」と覚えると覚えやすいですね。

次回も「第三者評価」の問題を解説します。