(2022.7.31更新)
令和元年後期「教育原理」について解説しています。
今回は問1の「教育基本法」第11条です。

問1 教育基本法 第11条
次の文は、「教育基本法」第 11 条の一部である。( A )・( B )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

幼児期の教育は、生涯にわたる( A )の基礎を培う重要なものであることにかんがみ、国及び地方公共団体は、幼児の( B )に資する良好な環境の整備その他適当な方法によって、その振興に努めなければならない。

(組み合わせ)
        A                           B
1 人格形成            のびやかな発達
2 人格形成            望ましい発育
3 人格形成            健やかな成長
4 資質・能力形成 のびやかな発達
5 資質・能力形成  健やかな成長

まずは、選択肢を消去できる解答テクニックから紹介します。
穴埋め問題の穴が2ヶ所の場合は、「1つしかない言葉」が入っている選択肢は消去できます。
この問題であれば、選択肢2のB「望ましい発育」ですね。
もしこれが答えならAは考えなくても答えが分かってしまいます。
問題作成者は、片方で答えが決まってしまうような選択肢を正答にしないと考えます。
よって、選択肢2を消去することができますね。

では、次に内容面を見ていきます。
幼児期の教育は、生涯にわたる( A   人格形成  )の基礎を培う重要なものであることにかんがみ、国及び地方公共団体は、幼児の( B  健やかな成長 )に資する良好な環境の整備その他適当な方法によって、その振興に努めなければならない。

この第11条は「幼児期の教育」について定めており、平成18年の改正で新設されたものです。
特に穴埋めになっている、「生涯にわたる人格形成の基礎」「健やかな成長に資する良好な環境の整備」という部分が重要です。
資する(しする)とは、役立つ、助けとなるという意味がありますから、「国、地方公共団体は、幼児の健やかな成長を助ける良好な環境を整備するなどして、幼児教育を盛んにすることについての努力義務がある」ということです。

「教育基本法」の過去の出題はこちらに一覧でまとめていますので、こちらもご覧ください。



次は問2をみていきます。