(2022.7.14更新)
引き続き令和元年後期「社会的養護」の問題を解説していきます。
今回は問5の「児童養護施設入所児童等調査結果」です。


問5 児童養護施設入所児童等調査結果
 
次の文のうち、「児童養護施設入所児童等調査結果(平成 25 年2月1日現在)」(厚生労働省)に おける、児童養護施設入所児童の状況に関する記述として正しい記述の組み合わせを一つ選びなさい。

A 入所児童のうち、心身の状況について「障害等あり」とされた児童は、全体の約5割であった。
B 入所児童の「被虐待経験あり」は全体の約3割であった。
C 入所児童の、入所時の年齢で最も多いのは2歳であった。
D 入所児童の、入所時の保護者の状況について「両親又は一人親」とされた児童は、全体の約8割であった。
 
(組み合わせ)
1 A B
2 A C
3 A D
4 B C
5 C D 

「児童養護施設入所児童等調査結果」からの出題でした。
こちらは平成25年2月1日時点の結果が出題されていますが、令和4年7月現在は平成30年版の児童養護施設入所児童等調査結果が最新であり、今後もしばらくはこの平成30年版から出題されます。

一つ一つ見ていきます。
 
A 入所児童のうち、心身の状況について「障害等あり」とされた児童は、全体の約5割であった。

→×
平成25年の結果では児童養護施設の入所児童については28.5%が障害ありでしたので、全体の約3割と言えます。
平成30年の結果では、児童の心身の状況について「該当あり」という表記となり、児童養護施設の入所児童の36.7%が「該当あり」です。


B 入所児童の「被虐待経験あり」は全体の約3割であった。

→×
被虐待経験とは家庭にて虐待を受けた経験があるということです。
平成25年の結果では児童養護施設の入所児童については59.5%が経験ありでしたので、約6割ということになります。
平成30年の結果では「虐待経験あり」という表記となり、児童養護施設の入所児童の65.6%が「虐待経験あり」です。

C 入所児童の、入所時の年齢で最も多いのは2歳であった。

→◯
平成25年の結果では、児童養護施設の入所児童について、入所時の年齢で最も多いのは2歳です。
平成30年の結果も同じで2歳が最も多いです。


D 入所児童の、入所時の保護者の状況について「両親又は一人親」とされた児童は、全体の約8割であった。

→◯
入所時の保護者の状況は、「両親又は一人親」「両親ともいない」「両親とも不明」「不詳」という項目に分かれます。
平成25年の結果では、児童養護施設の入所児童については、「両親又は一人親」が81.7%で約8割です。
平成30年の結果では93.3%と約9割となっています。

CとDが◯なので、答えは5となります。

以上、問5の解説でした。