引き続き「社会的養護」の問題を一つ一つ解説していきます。
問題はこちら
 
問題構成はこのようになっていました。

1

法律

「児童福祉法」第2

2

資料

「社会的養育の推進に向けて」

3

指針

「児童養護施設運営指針」

4


児童福祉施設の組み合わせ

5 

資料

「児童養護施設入所児童等調査結果」(平成 25 年2月1日現在)

6

職員

家庭支援専門相談員(ファミリーソーシャルワーカー)

7

指針

「児童養護施設運営指針」

8

指針

児童養護施設運営指針」

9


児童養護施設の第三者評価、自己評価


10

事例

主任保育士からの指導の内容について


今回は問10の事例問題についてです。


問10 主任保育士からの指導の内容について
 
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】 児童養護施設に勤めるXさん(保育士)は、Y君(6歳)を担当している。Y君は、年下のZ君(3歳)が楽しそうに積み木を組み立てていると、それをわざと壊したりする。こういった場面が最近とても頻繁にみられるので、Xさんは、Y君を注意することが多くなっている。そこでXさんは主任保育士に相談をした。すると、主任保育士からは、Y君の得意なことを活かした支援をするようにと指導を受けた。
 
【設問】 主任保育士からの指導の内容を表す最も適切な語句を一つ選びなさい。

1 スティグマ
2 パーマネンシー
3 社会的包摂
4 多様性
5 ストレングス

社会的養護では、平成28年後期試験から継続的に事例問題が出題されています。
社会的養護という科目上、保育所の事例問題ではなく、児童養護施設や乳児院、または児童相談所における場面の事例問題となっています。

今回の問題は児童養護施設の場面となっているものの、「社会福祉」で学習するような相談援助が含まれているため、科目範囲外の問題とも言えます。

これまで問題を分析していたところ、このように科目範囲外の問題の答えは5であることが多かったです。
この問題も同様に5が答えとなっていました。
これを知っておくと役に立つかもしれません。

では、選択肢を見ていきます。


1 スティグマ 

他者が個人に対して偏見を持ったり、差別したりする→それによって当事者の行動に影響を及ぼしてしまうということをスティグマ と言います。
例えば、生活保護を受給することに負い目を感じ、必要な受給申請を行わないということがあります。


2 パーマネンシー 

永続的な保障という意味です。
施設や里親と違って永久不変の家庭を保障するということです。
つまり、養子縁組を指していると私はとらえています。


3 社会的包摂 

しゃかいてきほうせつと読みます。
教科書ではソーシャルインクルージョンと書いていることもあります。
障害者、高齢者など、社会的に弱い立場の人たちを排除することなく、みんなが社会に参加していきましょうということです。


4 多様性 

個人個人に「違い」があり、その「違い」を尊重し、受け入れていきましょうということです。
ダイバーシティも同様の意味です。
ダイバーシティの推進=さまざまな人がさまざまな働き方をして活躍していけるように支援していくということです。


5 ストレングス

個人の強みや得意なことを導き出す手法です。
弱みを改善することよりも、強みを生かすことを重視した援助方法ということですね。

平成29年後期「社会福祉」にも、このストレングスが出題されています。
「利用者(クライエント)が失業するなどの状況下で自信や気力を失っているケースについては、クライエントに自らの強みを気づかせ、それを発揮して自信を取り戻せるように働きかけるストレングスモデルが適切である。」と説明しています。



受験予定外の科目も学習する

このように科目の学習範囲外の部分が出題されることはよくあります。

社会的養護の試験範囲には、「保育原理、児童家庭福祉、社会福祉の出題と十分関連をとって出題する。」と示されています。
よって、例えば残りがニコイチだけであったとしても、保育原理、児童家庭福祉、社会福祉といった科目も学習しておきたいところです。
すでに合格している科目をまた学習するのは面倒ではありますが、1問でも多く解ける可能性が高まります。
他の科目の過去問から出題されることがあるため、特に過去問を中心とした学習がおすすめです。


以上、問10の解説でした。

これで後期試験の教育原理、社会的養護の解説は終わりです。
11月は令和2年前期試験に向けたニコイチの勉強ポイントを書いていき、12月からは社会福祉に入ります。