令和2年前期試験より出題範囲に変更があります。
出題範囲は最も重要ですので、今回は「社会的養護」の出題範囲を確認したいと思います。

「社会的養護」の出題範囲は「社会的養護I」と「社会的養護II」の2つに分かれ、内容も少し変更されています。
変更点に注意して学習を進めたいですね。



「社会的養護」の出題範囲

まずは、保育士試験出題範囲を見ていきます。
この部分はこれまでの内容とほぼ同じです。


第1 出題の基本方針
現代社会における社会的養護の意義及び役割について体系的に理解しているかを問うことを基本とする。 問題選択に当たっては、社会的養護の理念・制度の体系を概括的に理解しているかという点のほか、子ども及び社会的養護を取り巻く状況並びに家庭養護及び施設養護の援助の実際について、また、保育との関連性及び社会的養護に関する現代的課題に関しても配慮が必要である。
 
第2 出題範囲
平成 15 年通知別紙に定める教科目「社会的養護I」及び「社会的養護II」の内容とする。
 
第3 出題上の留意事項
1 社会的養護の制度及び歴史的変遷の部分からは、歴史的に古いもの又は現在の制度体系と関連のないものは出題しない。
2 保育原理、子ども家庭福祉及び社会福祉の出題と十分関連をとって出題する。


→全体的には、社会的養護の理念や制度をしっかりと理解できているかを問うということですね。


そして、この第2の出題範囲(「社会的養護I」「社会的養護II」)については教科目の教授内容に記載があります。
赤字は今回加わった内容です。
 
 
社会的養護I

1.現代社会における社会的養護の意義と歴史的変遷
(1)社会的養護の理念と概念
(2)社会的養護の歴史的変遷

2.社会的養護の基本
(1)子どもの人権擁護と社会的養護
(2)社会的養護の基本原則
(3)社会的養護における保育士等の倫理と責務


→2については内容が変更されています。
特に「保育士等の倫理と責務」という部分がポイントですね。
これまでも「倫理」は他の部分に含まれていましたが、今回は基本の中に含まれています。


3.社会的養護の制度と実施体系
(1)社会的養護の制度と法体系
(2)社会的養護の仕組みと実施体系


4.社会的養護の対象・形態・専門職
(1)社会的養護の対象
(2)家庭養護と施設養護
(3)社会的養護に関わる専門職


5.社会的養護の現状と課題
(1)社会的養護に関する社会的状況
(2)施設等の運営管理
(3)被措置児童等の虐待防止


 社会的養護II

1.社会的養護の内容
(1)社会的養護における子どもの理解
(2)日常生活支援
(3)治療的支援
(4)自立支援

2.社会的養護の実際
(1)施設養護の生活特性及び実際
(2)家庭養護の生活特性及び実際

3.社会的養護における支援の計画と記録及び自己評価
(1)アセスメントと個別支援計画の作成
(2)記録及び自己評価


→これまでは、「施設養護とソーシャルワーク」とされていた部分です。
出題内容が細かく述べられています。


4.社会的養護に関わる専門的技術
(1)保育の専門性に関わる知識・技術とその実践
(2)社会的養護に関わる相談援助の知識・技術とその実践



5.今後の課題と展望
(1)社会的養護における家庭支援
(2)社会的養護の課題と展望


「保育士等の倫理と責務」とは

新たに追加された「保育士等の倫理と責務」について考えてみます。
保育士等の倫理とは、簡単に言うと保育士等のモラルや道徳ということですね。

関係がありそうなものが

ソーシャルワーカーの倫理綱領
全国児童養護施設協議会倫理綱領
全国保育士会倫理綱領

などとなります。

倫理綱領(りんりこうりょう)とは、それぞれが自分を律して行動できるように道筋を示したものです。


この中で、全国保育士会倫理綱領は平成28年後期試験「児童家庭福祉」問4に出題されています。
 
次の文は、「全国保育士会倫理綱領」の一部である。( A )~( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

前文 (略)

1 私たちは、一人ひとりの子どもの最善の利益を第一に考え、保育を通してその( A )を積極的に増進するよう努めます。

2 (略)

3 (略)

4 私たちは、一人ひとりのプライバシーを保護するため、保育を通して知り得た個人の情報や( B )を守ります。

5 (略)

6 私たちは、日々の保育や子育て支援の活動を通して子どものニーズを受けとめ、子どもの立場に立ってそれを( C )します。また、子育てをしているすべての保護者のニーズを受けとめ、それを( C )していくことも重要な役割と考え、行動します。

7 (略)

8 私たちは、研修や自己研鑽を通して、常に自らの( D )と専門性の向上に努め、専門職としての責務を果たします。

(組み合わせ)
 A         B      C       D
1 幸福  秘密  代弁  人間性
2 幸福  機密  弁護    人格
3 福祉  機密  弁護  人間性
4 福祉  秘密  代弁  人間性
5 福祉  秘密  代弁    人格 

このような問題が「社会的養護」にも出題される可能性があるということになりますね。
それぞれの倫理綱領はそこまでボリュームもありませんので、ぜひ覚えておきたいところです。