「社会福祉」によく出題される「ノーマライゼーション」について、どのように出題されているか過去問をチェックしていきます。
今回は平成29年前期試験の問2です。


平成29年前期試験 問2
 
次の文は、ノーマライゼーションに関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 児童福祉施設において食事時間や入浴時間など日課が決められているが、これはノーマライゼーションの理念に反している。

B 知的障害児の放課後等デイサービスにおいて、地域交流機会の提供や余暇の提供等を実施することは、ノーマライゼーションの理念に合致している。

C 児童養護施設において、児童による自治会を組織化して行事計画などに自治会が参画する配慮を行うことはノーマライゼーションの理念に合致している。

D 知的障害者の作業所において、労働の対価として工賃を得るということは、仕事や責任を与えられるという点で、ノーマライゼーションの理念に合致する。

(組み合わせ)  
  A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ○
3 ○ × ○ ×
4 × ○ ○ ○
5 × × × ○


前回の復習になりますが、ノーマライゼーションとは、障害のある人もない人も、互いに支え合い、地域で生き生きと明るく豊かに暮らしていける社会を目指すという理念です。(厚生労働省
つまり、障害がある人などを隔離するのではなく、健常者と一緒に助け合って生活していきましょうということです。

具体的には、障害のある人や高齢者などが

・家庭や地域で普通の生活を送ることができるようにする
・役割や責任を持ち、社会に貢献しているという気持ちを持てるようにする

ということですね。

設問を一つずつ見ていきます。


 A 児童福祉施設において食事時間や入浴時間など日課が決められているが、これはノーマライゼーションの理念に反している。

→× 

日課は毎日を規則正しく生活することが目的です。
毎日の習慣を作ることはノーマライゼーションの理念に反していません。
ただ、あまり考えすぎると◯かな?と判断してしまうかもしれません。
保育所などでも定められているデイリープログラムというふうに考えると、×ということが分かりますね。


B 知的障害児の放課後等デイサービスにおいて、地域交流機会の提供や余暇の提供等を実施することは、ノーマライゼーションの理念に合致している。

→◯

放課後等デイサービスとは、障害のある児童が、放課後や長期休みの際に、療育や居場所の確保として機能するサービスです。
地域交流の機会を提供することなどは、家庭や地域で普通の生活を送るというノーマライゼーションの理念に合っています。


C 児童養護施設において、児童による自治会を組織化して行事計画などに自治会が参画する配慮を行うことはノーマライゼーションの理念に合致している。

→◯

意味がわかりにくい文章ですね。
児童が自分たちのグループを作り、それぞれ役割を持って行事計画に参加する機会を児童養護施設がつくるということだと理解します。
役割や責任を持つことはノーマライゼーションの理念に合っています。


D 知的障害者の作業所において、労働の対価として工賃を得るということは、仕事や責任を与えられるという点で、ノーマライゼーションの理念に合致する。

→◯

働いて報酬を得るという普通の人が行っていること、また責任を持つということはノーマライゼーションの理念に合っています。


読解力も必要となります

令和元年後期試験の問1に続き、平成29年前期試験の問2を確認しました。
どちらにも「文章が分かりにくく、深く考えすぎると判断に迷う」という文章がありました。
これまで分析した「教育原理」「社会的養護」にはないような言い回しで、それが「社会福祉」を難しくさせると感じます。
そこで文章が分かりにくい時は、文章を自分の言葉で言い換えると判断しやすいようです。

引き続き、「社会福祉」におけるノーマライゼーションに関する問題を見ていきます。