前期の実技試験が終わりましたね。
そして全国保育士養成協議会にて、令和2年前期試験の「受験申請の手引き」請求方法が掲載されています。
1月末までの受験申し込みに間に合うように、1月20日までに手引きを請求してほしいということです。

では引き続き、後期試験「社会福祉」の問題を一つ一つ解説していきます。
問題はこちら

今回は問3の児童福祉施設や機関についてです。


問3 児童福祉施設や機関
 
次の文は、児童福祉施設、機関に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 母子生活支援施設は、「母子及び父子並びに寡婦福祉法」によって定められている。

B 「社会的養護の現状について」(平成 29 年 12 月 厚生労働省)によると、平成 27 年度中の新規措置児童の乳児院への入所理由で最も多いのは「父母の行方不明」である。

C 児童福祉司は、児童の保護や相談に応じ、必要な指導などを行う。

D 障害児が利用する福祉施設については、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)」で規定されている。
 
  (組み合わせ)
   A B C D
1 ○ ○ × ○
2 ○ × ○ ×
3 × ○ ○ ×
4 × × ○ ×
5 × × × ○

「児童家庭福祉」や「社会的養護」で学習するような知識も含まれた問題となっています。


設問を一つずつ見ていきます。
 

A 母子生活支援施設は、「母子及び父子並びに寡婦福祉法」によって定められている。

→×
母子生活支援施設は、「児童福祉法」第38条に定められています。
母子生活支援施設が児童福祉施設の1つであることがわかれば、「児童福祉法」に定められていることが分かりますね。

児童福祉法」第38条

母子生活支援施設は、配偶者のない女子又はこれに準ずる事情にある女子及びその者の監護すべき児童を入所させて、これらの者を保護するとともに、これらの者の自立の促進のためにその生活を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設とする。


B 「社会的養護の現状について」(平成 29 年 12 月 厚生労働省)によると、平成 27 年度中の新規措置児童の乳児院への入所理由で最も多いのは「父母の行方不明」である。

→×

 乳児院に入所理由で最も多いのは「父母の虐待」です。
この結果を知らなくても、行方不明よりも虐待が多いのではないかということは想像できますね。
 
問題文にある「社会的養護の現状について」という資料はこちらから見ることができます。
この45ページに措置理由別児童数(平成27年度)が載っています。
「父母の虐待」が最も多く、問題文の「父母の行方不明」はあまり多くありません。

また、この資料は「社会的養護」で出題される「社会的養育の推進に向けて」という資料の一部にもなっています。
この資料の131ページに措置理由別児童数(平成29年度)が載っています。

なぜ古い資料である「社会的養護の現状について」をピックアップして、平成27年度という古い結果を出題したのかはわかりません。
何かしらの過去問から引っ張ってきたのかなと思ったのですが、それが見つかりませんでした。

ただ、どの年度にしても、里親・乳児院・児童養護施設の措置理由別児童数は「父母の虐待」が最も多くなっていますので、それをおさえておくといいですね。


C 児童福祉司は、児童の保護や相談に応じ、必要な指導などを行う。

→◯

児童福祉司は児童相談所に配置される職員ですね。
児童福祉司=児童相談所の相談員とイメージするとよさそうです。


D 障害児が利用する福祉施設については、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)」で規定されている。

→×

障害児が利用する福祉施設とは、具体的には、障害児入所施設、児童発達支援センターを指します。
これらは「児童福祉法」に定められた児童福祉施設ですね。


保育原理、子ども家庭福祉、社会的養護とあわせて学習する

この問3を含め、今回の社会福祉の問題は、児童家庭福祉などの他科目の学習範囲からも出題された問題がありました。
次回の試験も同様のレベルと考えると、他科目も学習しておいた方がよさそうです。
もし次回の試験で社会福祉のみ受験されるという方は、すでに受かった科目ももう一度学習しておくのをおすすめします。
出題範囲にも、「保育原理、子ども家庭福祉、社会的養護の出題と十分関連をとって出題する」とあります。
社会福祉の範囲だけでなく、この3つの科目をもう一度受験するつもりで学習するのが良さそうです。
 
 
次回は問4の解説です。