後期試験「社会福祉」の問題を一つ一つ解説していきます。
問題はこちら

今回は問6の利用者負担についてです。


問6 利用者負担
 
次の文は、社会福祉制度の利用者負担に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を ×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 「生活保護法」による介護扶助においては、利用者負担はない。
B 介護保険制度における第一号被保険者の居宅介護サービス費の利用者負担の割合は、定率で1割である。
C 保育所を利用する際の利用者負担額は、保護者等の負担能力によらず一律である。

 (組み合わせ)

   A B C
1 ○ ○ ×
2 ○ × ×
3 × ○ ○
4 × ○ ×
5 × × ○


今回の問題では、サービスの提供を受けて利用者は費用を負担するか、負担する場合に割合はどれくらいか、ということが問われました。

では設問を一つずつ見ていきます。
 

A 「生活保護法」による介護扶助においては、利用者負担はない。 

→◯

文章の通りです。

 「生活保護法」の第11条では、次の8種類の保護を規定しています。

生活扶助、
教育扶助、住宅扶助、医療扶助、介護扶助、出産扶助、生業扶助、葬祭扶助

8種類の名称は平成30年後期試験にも出題されているので、おさえたいですね。

問題文にある介護扶助とは、「生活保護法」第15条の2で、困窮のために最低限度の生活を維持することのできない要介護者や要支援者に相当する者への援助としています。
そしてこの介護扶助は、国や自治体から介護事業者へ直接支払われるため、利用者の負担はありません

生活保護制度の概要等について(厚生労働省)の2ページ目も参考になります。


B 介護保険制度における第一号被保険者の居宅介護サービス費の利用者負担の割合は、定率で1割である。

→×

利用者負担は原則1割負担ですが、所得によって2割、3割の負担となります。

「介護保険サービスを利用した場合の利用者負担は、介護サービスにかかった費用の1割(一定以上所得者の場合は2割又は3割)です。」(厚生労働省より)


C 保育所を利用する際の利用者負担額は、保護者等の負担能力によらず一律である。

→×

利用者負担額はそれぞれ異なります。 
保育所は、国や自治体の公費負担と、保護者の利用料によって運営されています。
保護者が負担する利用料は自治体が条例で定めており、住民税の額などで決定します。


 
過去問に似た内容が出題されています


この問題ではBの「介護保険制度における第一号被保険者の居宅介護サービス費の利用者負担の割合は、定率で1割である。が迷いやすいかもしれません。
しかし、この問題は、平成30年後期試験「社会福祉」問7をしっかり解いていればすぐにわかります。

その問7は「介護保険制度の居宅介護サービス等を受ける際、利用者は原則として費用の4割を負担することになっている。」→×
という問題でした。

過去問を勉強する中で、原則1割負担、所得によって2割、3割の負担になるということをおさえると、今回の問題に対応できますね。
また、3割負担ができたのは平成30年からの新しい決まりですから、今後もまた出題される可能性が高そうです。

この介護保険制度に関する問題は定期的に出題されていますので、次回も気になる過去問を振り返っていきたいと思います。