(2022.12.5更新)
年金制度の問題を解説します。
今回は平成26年試験(問9)の問題です。
年金制度について広く問われています。
解答テクニックとして、C、D、Eの「基本的に」に注目します。
基本的にということは「原則として」と同じような意味で、「例外もありますよ」ということを示しています。
つまり、そうではない場合もあるということですから「基本的に」が含まれる文章は正しい内容と考えられます。
このC、D、Eはいずれも◯で、これより答えを2と出すことができます。
E 基本的に国民年金は 20 歳以上 60 歳未満のすべての国民を被保険者とする制度である。
→◯
正しい記述です。
「国民年金法」第7条では被保険者の資格を規定しています。
学生でも20歳以上であれば、国民年金の被保険者ですね。
厚生年金の加入者も、国民年金の第2号被保険者ということをおさえます。
Cで解説していますように、厚生年金の保険料の中に国民年金の保険料が含まれていますので、厚生年金の被保険者は国民年金の被保険者でもあります。
次回はこれまで解説した年金制度についてまとめます。
年金制度の問題を解説します。
今回は平成26年試験(問9)の問題です。
平成26年試験 問9
次の文は、年金保険制度に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 年金給付の主要なものは、障害年金、遺族年金、老齢年金の3種である。
B 任意加入を原則としている。
C 基本的に厚生年金保険の被保険者は、同時に国民年金の第 2 号被保険者となる。
D 基本的に共済組合の組合員は、同時に国民年金の第 2 号被保険者となる。
E 基本的に国民年金は 20 歳以上 60 歳未満のすべての国民を被保険者とする制度である。
(組み合わせ)
A B C D E
1 ○ ○ × ○ ○
2 ○ × ○ ○ ○
3 ○ × ○ × ○
4 × ○ ○ ○ ×
5 × ○ × ○ ×
A 年金給付の主要なものは、障害年金、遺族年金、老齢年金の3種である。
B 任意加入を原則としている。
C 基本的に厚生年金保険の被保険者は、同時に国民年金の第 2 号被保険者となる。
D 基本的に共済組合の組合員は、同時に国民年金の第 2 号被保険者となる。
E 基本的に国民年金は 20 歳以上 60 歳未満のすべての国民を被保険者とする制度である。
(組み合わせ)
A B C D E
1 ○ ○ × ○ ○
2 ○ × ○ ○ ○
3 ○ × ○ × ○
4 × ○ ○ ○ ×
5 × ○ × ○ ×
年金制度について広く問われています。
解答テクニックとして、C、D、Eの「基本的に」に注目します。
基本的にということは「原則として」と同じような意味で、「例外もありますよ」ということを示しています。
つまり、そうではない場合もあるということですから「基本的に」が含まれる文章は正しい内容と考えられます。
このC、D、Eはいずれも◯で、これより答えを2と出すことができます。
1つずつみていきます。
A 年金給付の主要なものは、障害年金、遺族年金、老齢年金の3種である。
→◯
A 年金給付の主要なものは、障害年金、遺族年金、老齢年金の3種である。
→◯
正しい記述です。
【老齢年金】は「老齢基礎年金」「老齢厚生年金」
【障害年金】は「障害基礎年金」「障害厚生年金」
【遺族年金】は「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」
B 任意加入を原則としている。
→×
年金保険の加入は任意ではなく義務です。
「国民年金法」第88条では「被保険者は、保険料を納付しなければならない。」としており、納付を義務づけています。
C 基本的に厚生年金保険の被保険者は、同時に国民年金の第 2 号被保険者となる。
→◯
正しい記述です。
国民年金は、3種類の加入者がいます。
①第1号被保険者 20歳以上60歳未満の自営業者、学生、無職など
②第2号被保険者 会社員、公務員などの厚生年金、共済の加入者
③第3号被保険者 第2号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者(年収130万未満)
よって問題にある厚生年金の被保険者とは、国民年金の第2号被保険者ですね。
会社員は厚生年金に加入して厚生年金の保険料を納めており、この厚生年金の中に国民年金が含まれています。
厚生年金と別に国民年金の保険料を負担するというわけではなく、国民年金分は厚生年金に入っています。
そうすると会社員が受け取る年金は、基礎年金と厚生年金の2階建になっているということですね。
厚生労働省の漫画もわかりやすいのでおすすめです。
D 基本的に共済組合の組合員は、同時に国民年金の第 2 号被保険者となる。
→◯
正しい記述です。
Cの解説にあるとおりです。
第2号被保険者は会社員、公務員などの厚生年金、共済の加入者です。
共済組合とは、公務員や私立学校職員を対象とした社会保険組合です。
【老齢年金】は「老齢基礎年金」「老齢厚生年金」
【障害年金】は「障害基礎年金」「障害厚生年金」
【遺族年金】は「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」
B 任意加入を原則としている。
→×
年金保険の加入は任意ではなく義務です。
「国民年金法」第88条では「被保険者は、保険料を納付しなければならない。」としており、納付を義務づけています。
C 基本的に厚生年金保険の被保険者は、同時に国民年金の第 2 号被保険者となる。
→◯
正しい記述です。
国民年金は、3種類の加入者がいます。
①第1号被保険者 20歳以上60歳未満の自営業者、学生、無職など
②第2号被保険者 会社員、公務員などの厚生年金、共済の加入者
③第3号被保険者 第2号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者(年収130万未満)
よって問題にある厚生年金の被保険者とは、国民年金の第2号被保険者ですね。
会社員は厚生年金に加入して厚生年金の保険料を納めており、この厚生年金の中に国民年金が含まれています。
厚生年金と別に国民年金の保険料を負担するというわけではなく、国民年金分は厚生年金に入っています。
そうすると会社員が受け取る年金は、基礎年金と厚生年金の2階建になっているということですね。
厚生労働省の漫画もわかりやすいのでおすすめです。
D 基本的に共済組合の組合員は、同時に国民年金の第 2 号被保険者となる。
→◯
正しい記述です。
Cの解説にあるとおりです。
第2号被保険者は会社員、公務員などの厚生年金、共済の加入者です。
共済組合とは、公務員や私立学校職員を対象とした社会保険組合です。
E 基本的に国民年金は 20 歳以上 60 歳未満のすべての国民を被保険者とする制度である。
→◯
正しい記述です。
「国民年金法」第7条では被保険者の資格を規定しています。
学生でも20歳以上であれば、国民年金の被保険者ですね。
厚生年金の加入者も、国民年金の第2号被保険者ということをおさえます。
Cで解説していますように、厚生年金の保険料の中に国民年金の保険料が含まれていますので、厚生年金の被保険者は国民年金の被保険者でもあります。
次回はこれまで解説した年金制度についてまとめます。
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