(2022.12.5更新)
労災保険制度の問題を解説します。
今回は平成31年前期試験(問10)の問題です。


平成31年前期試験(問10)

問10は、介護保険、厚生年金、雇用保険、労災が含まれた問題でした。
この問題はこちらで解説しています。


労災保険の部分のみをピックアップして、もう少し詳しくみていきます。

労働者災害補償保険制度では、業務災害及び通勤災害に関する保険給付、二次健康診断等給付、社会復帰促進等事業等を行っている。


→◯
正しい記述です。
労働者災害補償保険制度労災)は、
仕事中や通勤中に起こった、労働者の負傷・疾病・障害又は死亡に対して保険給付を行う制度です。
また、問題文後半の、二次健康診断等給付社会復帰促進等事業等という部分もあることがポイントです。
この後半2つは「労災保険とは」(厚生労働省)で確認することができます。

二次健康診断等給付
健康診断の結果で、脳や心臓疾患を発症するおそれがある人に対して、二次健康診断(より精密な検査)や医師による特定保険指導(生活指導や栄養指導など)を受診者の負担なしで受けることができる制度です。
二次健診等給付が受けられる医療機関は決まっており、厚生労働省ホームページ
で確認できます。
給付の条件や内容もこちらに記載がありますが、保育士試験にはここまでの出題はなさそうです。
労災の一つとして、二次健診等給付というものがあるということをおさえておくといいですね。


社会復帰促進等事業
ケガや病気になった労働者の社会復帰を促進するために義肢などの費用を支給したり、遺族の援護のために子どもに援護費を支給したりする制度です。
社会復帰促進「等」事業という名称のように、多くの事業があり、全事業は社会復帰促進等事業の全事業紹介(厚生労働省)に載っています。
こちらも細かく出題されるとは考えにくいので、社会復帰促進等事業という名称をおさえたいです。
 
このように、労災保険は、仕事中や通勤途上でのケガや病気に対する保険給付だけでないことを覚えておきたいですね。

次回も引き続き労災保険制度です。