令和元年後期試験「社会福祉」の問題を解説しています。
問8は社会福祉の専門職に関する問題でした。



令和元年後期試験 問8
 
次の文は、社会福祉の専門職に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 介護福祉士の資格は、一定期間以上の実務経験がある者に任用される。
B 介護支援専門員の資格は、厚生労働大臣への登録を必要とする。
C 社会福祉士でない者であっても、相談援助を行うことができる。
D 社会福祉主事に任用されるためには、社会福祉主事国家試験に合格する必要がある。

 (組み合わせ)

   A B C D
1 ○ ○ × ×
2 ○ × × ×
3 × ○ ○ ×
4 × × ○ ×
5 × × × ○

専門職の役割などが出題されることはありますが、各資格そのものの出題はこれまでなかったため、少し難しく感じます。
保育士以外の資格についても、なり方などを理解しておきたいですね。

1つずつ見ていきます。

A 介護福祉士の資格は、一定期間以上の実務経験がある者に任用される。

→×

介護福祉士になるには、「介護福祉士」の国家試験に合格しなければなりません。
国家試験を受けるためにはいくつかのルートがあります。

①実務経験や研修を受ける
②高校卒業または福祉系の大学などを卒業し、介護福祉士養成施設を卒業する
③福祉系の専門学校を卒業する
④EPA介護福祉士候補者となる(外国人の受け入れ制度)

①から④の全てにおいて、最終的には国家試験を受けて合格しなければなりません。
 

B 介護支援専門員の資格は、厚生労働大臣への登録を必要とする。

 →×

登録は厚生労働大臣ではなく、都道府県知事です。
介護支援専門員に関しては、試験→実務研修→登録とすべて都道府県知事が行います。
都道府県が管理するため、国家資格ではなく公的資格となります。
介護支援専門員の業務内容やなり方はこちらをご参参照ください。(厚生労働省 介護支援専門員


C 社会福祉士でない者であっても、相談援助を行うことができる。

→◯

どこの施設においてという条件も特にありませんので、社会福祉全般において相談援助を行うことができるのは誰かということになります。
例えば児童相談所なら児童福祉司、母子生活支援施設なら母子支援員など、さまざまな施設でさまざまな職種の人が相談援助を行っています。
ということは、社会福祉士にかぎらないということですね。
 
 
D 社会福祉主事に任用されるためには、社会福祉主事国家試験に合格する必要がある。

→×

社会福祉主事の国家試験はありません。
大学で社会福祉に関する科目を学んで卒業したり、指定養成機関を修了したりすると、「任用資格」が取得できます。
この資格を取得したら社会福祉主事になれるのではなく、実際に社会福祉主事の業務に任用(任命)される時に必要な資格ということです。

社会福祉主事の任用資格の取得方法はこちらをご参照ください。(厚生労働省 社会福祉主事任用資格の取得方法
 
専門職の出題


「社会福祉」における専門職に関する出題は、最近このようになっています。

平成31年前期  家庭支援専門相談員、子育て支援員などの配置
平成30年後期  社会福祉機関とそこに配置される社会福祉専門職の組み合わせ
平成30年前期  社会福祉の相談員の役割
平成29年後期  民生委員、児童委員、主任児童委員に関する記述
平成28年前期  民生委員、児童委員に関する記述

このように専門職の業務や配置される機関などの出題がありました。
これらはもちろんですが、今回の試験のように資格そのものについてもおさえておきたいですね。


次回は問9の育児休業制度を解説します。
これは受験者全員が正解となった問題です。