相談援助の方法(ソーシャルワークといいます)には3種類の技術があります。

直接援助技術
間接援助技術
関連援助技術

前回試験である令和元年後期試験の問14に出題されたことから、先に③関連援助技術の過去問やテストを載せました。

今回から①直接援助技術であるケースワーク、グループワークについて見ていきます。


直接援助技術とは
直接援助技術とは、クライエントに対して援助者が直接関わってはたらきかける技術です。
直接援助技術は大きく2つに分かれます。

■ケースワーク(個別援助技術)個別に援助する
■グループワーク(集団援助技術)集団を通して援助する

まずは、ケースワークに関する出題を確認します。

ケースワークの展開
ケースワークの出題で最もよく出るものが「ケースワークの展開(相談援助の過程)」です。
つまり、クライエントに対して行われる援助がどのような流れで進められているかということです。
これは前回試験の令和元年後期試験の問13にも出題されています。


それ以前の過去問もこちらにまとめています。


テストです。



アプローチ方法

「ケースワークの展開」以外で出題されているのが、クライエントに対するアプローチです。
アプローチとは「はたらきかけ」「しかけ」「方法」などという意味です。
つまり、クライエントの問題に対してどのようなやり方ではたらきかけていくかということですね。
「課題中心アプローチ」や「ナラティブアプローチ」など、複数のアプローチがあり、内容も分かりにくいので覚えるのが少し大変なところです。
ただ、調べたところ
平成27年以降は出題がありません
最近は全く出題されていないことから、念入りに勉強する必要はないと考えます。
ひとまずアプローチに関する最新の出題である、平成26年試験と平成25年試験を紹介します。



平成26年試験 問15
 
次の文は、ソーシャルワークのアプローチに関する記述である。適切な記述を○、 不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 行動変容アプローチは、学習理論に基づいており、条件反応の消去・強化による特定の問題行動の変容を働きかける。

B 課題中心アプローチは、短期間での問題解決を目的としており、標的とする問題を確定し、課題の抽出、目標設定を行い、短期の計画的援助を行う。

C ナラティブアプローチは、心理臨床の短期療法の影響を受け、短期に目的達成をめざす短期アプローチである。

D 解決志向アプローチは、社会的に抑圧されている利用者の潜在能力に気づき対処することや原因となっている環境を変革することで問題解決をはかる。

 (組み合わせ)  
   A B C D
1 ○ ○ × ×
2 ○ × ○ ×
3 ○ × × ×
4 × ○ × ○
5 × × ○ ○

Cのナラティブとは物語という意味で、クライエントに自身の体験を物語として語っていき解決につなげる長期的なアプローチです。
Dの解決志向とは、原因は追求せず、解決に向かって短期的に目標を達成するアプローチです。
よって正解は1です。


平成25年試験 問14
 
次の用語の解説は、援助技術のアプローチに関する記述である。適切な記述を○、 不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 問題解決アプローチ
相談援助の過程で、援助者が利用者自身のワーカビリティを含めた診断を行いつつ、利用者自身の機能 する力を支持、補足、強化するアプローチである。

B 危機介入アプローチ
利用者の心理的危機への介入により、社会的機能の回復、あるいは、心理的危機の回避を行うことを目的とするアプローチである。

C エンパワメントアプローチ
利用者の語る物語を通して援助を行うアプローチであり、利用者が新たな意味の世界を創り出すことに より、問題解決へと導くアプローチである。

D 心理社会的アプローチ
「状況の中にある人間」という概念を中心として、 ケースワークの治療モデル(あるいは医学モデル) に、精神分析を重視した理論を加えたアプローチである。

(組み合わせ)
    ABCD
1  ○○○×
2  ○○×○
3  ○×○×
4  ×○×○
5  ××○○


Cのエンパワメントアプローチとは、クライエントが自らの力で解決していけるように、持っている力を引き出す手法です。
よって正解は2です。


以上、直接援助技術のうちケースワークに関する過去問を紹介しました。
援助の展開についてはとにかくよく出ていますのでしっかりと覚え、アプローチについては紹介した過去問を中心に見ておく程度でいいかなと思います。
次回は直接援助技術のうちグループワークに関する過去問を紹介します。