法律や制度の制定年を古い順に並び替える問題は、「児童家庭福祉(子ども家庭福祉)」「社会福祉」によく出題されています。
同じような内容が出題されますので、両科目の出題を確認します。


児童家庭福祉

社会福祉

令和元年後期

3

17

平成31年前期

2

-

平成30年後期

15

2

平成30年前期

-

1

平成29年後期

-

1

平成29年前期

2

7

平成28年後期

19

18

平成28年前期

-

-

平成27年地域

-

-

平成27

-

14

平成26年再

4

3

平成26

-

-

 
今回は平成27年試験「社会福祉」の問14を解説します。


平成27年試験 社会福祉 問14
 
次の表は、児童や障害者等の人権・権利に関する国内外の宣言や条約を採択等の古い順に並べたものである。( A )~( D )にあてはまる語句の正しい組み合 わせを一つ選びなさい。

【表】
( A )  

児童憲章  

( B )  

経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約(国際人権A規約)  

障害者の権利宣言  

( C )
 ↓
( D )

(組み合わせ)
                      A                                    B                          C                                    D
1 障害者の権利に関する条約    世界人権宣言   児童の権利に関する条約   児童の権利に関する宣言
2    世界人権宣言    児童の権利に関する宣言   児童の権利に関する条約   障害者の権利に関する条約
3 児童の権利に関する宣言  児童の権利に関する条約  障害者の権利に関する条約     世界人権宣言
4 児童の権利に関する宣言  児童の権利に関する条約     世界人権宣言     障害者の権利に関する条約
5 児童の権利に関する条約  児童の権利に関する宣言  障害者の権利に関する条約     世界人権宣言

「社会福祉」ではなく「児童家庭福祉(子ども家庭福祉)」に出題されそうな問題ですね。
「社会福祉」にも今後もこのような内容の出題が考えられますので、この辺りも勉強しておきたいです。

選択肢はどれも同じものが並んでいますが、並び順が異なります。
この中で 障害者の権利に関する条約はこれまでほとんど出題がありませんでした。
ただ、表の中に障害者の権利宣言 があります。
宣言→条約化という流れを知っていれば、( C   )か( D   )に障害者の権利に関する条約が入ることが分かりますね。



では【表】を順番に見ていきます。
 
まず、最初に書かれているのが児童憲章 ですね。
これは日本国内に限っての宣言であり、1947年制定の「児童福祉法」を受けて、1951年に制定されています。

「児童憲章」よりも前の( A    )に入るのは世界人権宣言です。
これは第二次世界大戦の経験から生まれたもので、 1948年に国連総会で採択されました。
( A    )が「世界人権宣言」なのは選択肢の2しかありませんので、「児童憲章」と「世界人権宣言」の制定年を覚えていれば答えがすぐに分かります。

そして( B   )に入るのが児童の権利に関する宣言です。
これは1959年に国連総会で採択されました。

経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約(国際人権A規約)  とは1966年に国連総会で制定され、「世界人権宣言」をもとに条約化したものです。

障害者の権利宣言 とは1975年に国連総会で採択されたものです。
障害者が人として尊重される権利を生まれながらに持つこと、障害を理由に差別されないこと、普通の生活を送る権利を持つことが示されています。
ただあくまでも宣言ですので法的拘束力はありません。

そして( C   )に入るのが児童の権利に関する条約です。
これは1989年に国連総会で採択されました。
「児童の権利に関する宣言」から30年後でしたね。

そして( D   )に入るのが障害者の権利に関する条約です。
これは2006年に国連総会で採択されました。
1975年に採択された「障害者の権利宣言」と異なり、国際法であり、また日本は2014年に批准していますので、国内法としても効力があります。

最後に、「障害者の権利に関する条約」の内容面の過去問を紹介します。
平成30年後期試験「教育原理」問2です。 
次の文は、2006 年 12 月に国連で採択された「障害者の権利に関する条約」の一部である。 ( A )・( B )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

・ 障害者に関する社会全体(各家庭を含む。)の意識を向上させ、並びに障害者の権利及び尊厳に対する尊重を育成すること。
・ あらゆる活動分野における障害者に関する( A )された観念、偏見及び有害な慣行(性及び年齢に基づくものを含む。)と戦うこと。
・ 障害者の能力及び( B )に関する意識を向上させること。

(組み合わせ)
        A          B
1 一般化   貢献
2 一般化  社会参加
3 定型化   貢献
4 定型化  社会参加
5 定型化   寄与

ほとんど出題のない条約ですのでここまで勉強を広げるのは難しく、捨て問とも言えます。
10問しかない「教育原理」に出題されると怖いですね。
これは第8条から出題されており、答えは3です。
 

まとめ

( A )  世界人権宣言1948

児童憲章1951

( B )  児童の権利に関する宣言1959

経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約(国際人権A規約)  1966

障害者の権利宣言  1975

( C ) 児童の権利に関する条約 1989
 ↓
( D ) 障害者の権利に関する条約 2006



並び替え問題の解説は次回が最後です。