令和元年後期試験「社会福祉」の問題を解説しています。
今回は問18の少子化に関する問題です。


令和元年後期試験 問18
 
次の文は、わが国の少子化の状況に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 厚生労働省の人口動態統計によると、わが国の合計特殊出生率は、2016(平成 28)年で 1.44 と国際的にも低い水準である。

B 『厚生労働白書』(平成 27 年版)によると、少子高齢化が進行した結果、わが国の総人口は、「45 年後の 2060 年には、8,674 万人に減少」すると推計されている。

C 厚生労働省の人口動態統計によると、出生数は、2016(平成 28)年には約 97.7 万人と、統計開始以来はじめて 100 万人を割った。

D 『厚生労働白書』(平成 27 年版)によると、都道府県別の合計特殊出生率は、東京などの都市部において高く、地方において低い傾向にある。

(組み合わせ)
   A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ○
3 ○ × ○ ×
4 × ○ × ○
5 × × ○ ○


「社会福祉」「児童家庭福祉」では『厚生労働白書』からも時々出題されていますね。
この『厚生労働白書』とは、厚生労働省が取りまとめた、現状の状況や将来の展望の報告書です。
例えば、「障害者などの現状と取り組み」などがあります。
毎年公表されているもので、厚生労働省のホームページで確認できます。
今は平成30年版が最新で、毎年同じ項目ではなく、違った内容が報告されています。
今回の問題は人口減少について報告された平成27年版からの出題でした。

1つずつ見ていきます。

A 厚生労働省の人口動態統計によると、わが国の合計特殊出生率は、2016(平成 28)年で 1.44 と国際的にも低い水準である。

→◯
合計特殊出生率とは、15 歳から 49 歳までの女性の年齢別出生率を合計したものです。
資料合計特殊出生率(厚生労働省)の一番最後のページに載っています。
最新の数値は2018年で、2016年は1.44、2017年は1.43、2018年は1.42とっています。
少なくともこの3年分は覚えたいですね。
また、平成27年版の182ページに、諸外国の合計特殊出生率の推移が載っています。
日本が1.4前後で推移する一方で、アメリカ、イギリス、フランス、スウェーデンなどは2前後で推移しています。
日本は国際的にも低いということですね。



B 『厚生労働白書』(平成 27 年版)によると、少子高齢化が進行した結果、わが国の総人口は、「45 年後の 2060 年には、8,674 万人に減少」すると推計されている。

→◯
文章の通りです。


C 厚生労働省の人口動態統計によると、出生数は、2016(平成 28)年には約 97.7 万人と、統計開始以来はじめて100 万人を割った。

→◯
Aと同じ資料、合計特殊出生率(厚生労働省)の一番最後のページに載っています。
2015年までは100万人を超えていますが、2016年は97.7万人、2017年は94.6万人、2018年は91.8万人と減っています。


D 『厚生労働白書』(平成 27 年版)によると、都道府県別の合計特殊出生率は、東京などの都市部において高く、地方において低い傾向にある。

→×
平成27年版99ページに都道府県別の合計特殊出生率が載っています。
最も低い東京は1.15、最も高い沖縄は1.86です。

地方の方が都市部よりも高いということはイメージしやすいですね。
都市部では、平均初婚年齢や第一子出生の年齢が平均より高いことから、合計特殊出生率が低くなっています。

これまで『厚生労働白書』から他にどんな問題が出たか、次回ピックアップしてみたいと思います。