令和元年後期試験「社会福祉」問19は、福祉計画と法律を組み合わせる問題でした。
地域福祉計画については平成30年後期試験にも出題がありましたので紹介します。


平成30年後期試験 問18
 
次の文は、地域福祉における計画策定に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 市町村地域福祉計画は、市町村社会福祉協議会が主導で策定される。
B 都道府県地域福祉支援計画では、市町村の地域福祉の支援に関する事項を定める。
C 市町村障害福祉計画では、指定障害福祉サービスの必要量の見込みを定める。
D 市町村子ども・子育て支援事業計画は、市町村地域福祉計画との調和が保たれている。

(組み合わせ)
   A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ×
3 ○ × × ○
4 × ○ ○ ○
5 × × × ○

C、Dの問題文は保育士試験の学習範囲外とも思われますので、A、Bのみで答えを導いていく必要があります。
学習範囲外の問題の場合、答えは4か5にあるということは以前解答テクニックでお伝えしていますが、確実に答えるためにはやはり知識を身につけておきたいですね。


1つずつ見ていきます。


A 市町村地域福祉計画は、市町村社会福祉協議会が主導で策定される。 

→×
まず、地域福祉計画とは「社会福祉法」に定められたものでしたね。
そのうち市町村が策定するものが「市町村地域福祉計画」、都道府県が策定するものが「都道府県地域福祉支援計画」です。

では、市町村と市町村社会福祉協議会は別物でしょうか?
社会福祉協議会は民間組織です。
よって、問題文は×であり、正しくは市町村地域福祉計画は、市町村によって策定される。 といった表現となります。

市町村社会福祉協議会や都道府県社会福祉協議会は紛らわしい名前なのですが、民間組織であることがポイントです。
社会福祉協議会が民間組織であるかどうかはよく問われており、最近では平成29年後期試験や平成30年神奈川県試験の「社会福祉」に出題されています。


B 都道府県地域福祉支援計画では、市町村の地域福祉の支援に関する事項を定める。

→◯

分かりやすく言うと、都道府県が策定する「都道府県地域福祉支援計画」は、市町村が実施する地域福祉に対する支援について定めるかどうか、ということです。

「社会福祉法」第108条では、「都道府県は、市町村地域福祉計画の達成に資するために、各市町村を通ずる広域的な見地から、市町村の地域福祉の支援に関する事項として次に掲げる事項を一体的に定める計画(以下「都道府県地域福祉支援計画」という。)を策定するよう努めるものとする。」としています。
つまり、市町村地域福祉計画を達成するために、都道府県地域福祉支援計画にて市町村への支援を定めているということですね。


C 市町村障害福祉計画では、指定障害福祉サービスの必要量の見込みを定める。

→◯

前回の解説にも書きましたが、障害福祉計画とは障害者に対するもので、「障害者総合支援法」に定められています。
障害児に対する障害児福祉計画は「児童福祉法」、障害者に対する障害福祉計画は「障害者総合支援法」ということですね。

問題文は、市町村が策定する障害福祉計画の中に、指定障害福祉サービスの必要量の見込みを含めるという正しい記述です。
これは障害福祉サービスを実施する市町村が、これまでの利用実績から今後の利用を予測した数値を含めるという意味です。


D 市町村子ども・子育て支援事業計画は、市町村地域福祉計画との調和が保たれている。

→◯

分かりやすく言うと、「子ども・子育て支援法」に定められた、市町村が策定する「市町村子ども・子育て支援事業計画」は、「社会福祉法」に定められた、市町村が策定する「市町村地域福祉計画」と統一性があるかということです。
これは学習していなくても、両者に矛盾がないことはイメージできますね。


次回は問20の解説です。
ようやく令和元年後期試験の解説が終わります!