「社会福祉」の科目における「社会福祉協議会」に関した問題解説を続けています。
今回は9回目です。

社会福祉協議会に関する問題の出題一覧は下の表です。
今回は平成26年試験の問17、問18を確認します。

平成31年前期

4、問17

平成30年後期

17、問18

平成29年後期

6

平成28年後期

9、問14

平成28年前期

18

平成27年地域

20

平成26年再

15

平成26

161718、問19


【神奈川県】

平成30年  

17         

平成29

6、問8     






平成26年試験 問17
 
次の文は、ボランティア活動の推進に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A ボランティア活動等に取り組みやすいような基盤整備は、社会福祉協議会を中心として社会福祉施設、ボランティアに関する各種民間団体等との連携の下に推進されている。

※B〜D省略

Aは社会福祉協議会に関する内容であるため、Aのみ取り上げました。

これは正しい文章です。
社会福祉協議会はボランティア活動の情報を提供しており、ボランティアを必要とする人とボランティアをしたい人を結んでいます。

全国社会福祉協議会が運営する地域福祉・ボランティア情報ネットワークでは、さまざまなボランティア情報を提供しています。

また市町村社会福祉協議会は、ボランティア・市民活動センターなどを設置して、ボランティア活動に関する情報提供を行い、ボランティア活動に興味を持つ人が参加できるような仕組みを作っています。



平成26年試験 問18
 
次の文は、サービス提供者による苦情解決に関する記述である。適切な記述を○、 不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

B サービス提供者は、事業所内で受け付けた苦情に関し、その苦情内容及び苦情解決結果を都道府県社会福祉協議会に設置されている運営適正化委員会に必ず報告しなければならない。

※A、C、Dは省略 

Bは社会福祉協議会に関する内容であるため、Bのみ取り上げました。

まず、この文章には必ずという言葉が含まれています。
「必ず」は例外が一つもないことを意味しますので、例外があることをイメージすると×ということがわかります。
そもそも、もし正しい文章であれば、「必ず」をつける必要もありません。
「全て」「必ず」という言葉は誤りと疑うこともテクニックの一つです。

まず、運営適正化委員会とは、都道府県社会福祉協議会に設置されている、公正・中立な第三者機関ですね。
福祉サービスに関して利用者からの苦情を解決するために設置されます。

運営適正化委員会については「社会福祉法」第83条から第87条に規定されており、各条を簡単にまとめます。

第83条 都道府県社会福祉協議会に運営適正化委員会を置く
第84条 運営適正化委員会は、必要に応じて福祉サービス利用援助事業者に必要な助言や勧告をすることができる。福祉サービス利用援助事業者は、その勧告を尊重しなければならない
第85条 運営適正化委員会は、苦情解決の申し出があった時に、相談に応じ、申出人への助言や調査を行う
第86条 苦情解決にあたり、利用者に不当な行為が行われているおそれがあると認める時は運営適正化委員会から都道府県知事へ通知しなければならない
第87条 その他必要な事項は政令で定める

問題文のように、事業者から運営適正化委員会に対して、事業所内で受け付けた苦情や解決結果を報告することは、この「社会福祉法」には定められていませんね。

「社会福祉法」に定められた運営適正化委員会に関する問題は、最近平成31年前期「社会福祉」問17に出題されました。
これは解説済みですので、こちらもご覧ください。





次に、こちらは厚生労働省の福祉サービスに関する苦情解決の仕組みの概要図です。
事業者から運営適正化委員会に伸びている矢印には、⑧苦情に対する解決(処理)状況の報告とあります。
これが問題文に書かれている内容に近いですね。

この根拠がどこにあるかを探したところ、運営適正化委員会における福祉サービスに関する苦情解決事業実施要綱にて、「不調に終わったものを除き、一定期間経過後、申出人及び事業者から、解決結果又は当該苦情に係る事項の改善結果などの報告を受け、確認すること。」とありました。

つまり、解決せずまとまらなかった苦情をのぞいて、事業者から運営適正化委員会に苦情解決の結果を報告するということになります。
これは「社会福祉法」に定められていない細かい内容です。
今後ここまで細かい内容が出題がされるかはわかりませんが、過去にこのような問題が出されたことを知っておきたいですね。


ポイント

■社会福祉協議会はボランティア活動の情報を提供しており、ボランティアを必要とする人とボランティアをしたい人を結ぶ。 


■都道府県社会福祉協議会に設置される運営適正化委員会は「社会福祉法」に定められており、
福祉サービスに関して利用者からの苦情を解決する役割がある。



問17、問18の解説は以上です。
次回に続きます。