昨夜Twitterにも書きましたが、神奈川県ホームページより神奈川県試験の手引きが閲覧できるようになっていましたね。
今回受験予定ではない方も、参考になる内容があるかもしれません。

全国試験も神奈川県試験も、手引きに法令の基準日が記載されています。
今回の神奈川県試験の手引き24ページに「筆記試験における法令等については、令和2年4月1日以前に施行されたものに基づいて出題します。」とあります。
神奈川県試験は前期試験とは異なる基準日ということになります。
受験される方は注意が必要ですね。


さて、「社会福祉」の科目における「社会福祉協議会」に関した問題解説を続けています。
今回は10回目です。

社会福祉協議会に関する問題の出題一覧は下の表です。
今回は平成26年試験の問19を確認します。

平成31年前期

4、問17

平成30年後期

17、問18

平成29年後期

6

平成28年後期

9、問14

平成28年前期

18

平成27年地域

20

平成26年再

15

平成26

16、問17、問1819


【神奈川県】

平成30年  

17         

平成29

6、問8     






平成26年試験 問19
 
次の組み合わせは、在宅福祉・地域福祉の推進に関する用語とその解説である。 誤ったものを一つ選びなさい。

1 主任児童委員    ―― 2001(平成 13)年の「児童福祉法」の一部改正に伴い法定化された主任児童委員は、児童の福祉に関する機関 と区域担当の児童委員との連絡調整を行うとともに、区域担当の児童委員の活動に対する援助・協力を行うことを職務としている。

2 社会福祉協議会   ―― 「社会福祉法」において地域福祉の推進組織として位置づけられており、地域の実情に応じた住民の福祉の増進を図ることを目的とする民間組織である。

3 社会福祉法人    ―― 社会福祉事業を行うことを目的として、「社会福祉法」の規定に基づき、所轄庁の認可を受けて設立される法人である。

4 特定非営利活動法人 ―― 民間での社会に貢献する活動を促進するために、簡易な 手続きで法人格を付与することを目的とした「特定非営利活動促進法(NPO法)」に基づいて設立された法人である。

5 共同募金      ―― 民間社会福祉事業を推進するための財源を、国民自らの手により造成しようとする全国的国民運動であり、募金方法別実績額でみると、街頭募金は約半数を占めている。

まず、2が社会福祉協議会の説明ですね。

これは正しい文章で、すでにこれまで見てきた過去問と似た内容です。
まず、社会福祉協議会は「社会福祉法」に定められています。(平成31年前期、平成29年後期に出題)

また、「社会福祉法」には「社会福祉協議会は地域福祉の推進を図ることを目的としている」ことが定められています。
この文言は、平成29年後期、平成28年後期、そしてこの平成26年と出題されています。

「社会福祉法」第109条
市町村社会福祉協議会は、一又は同一都道府県内の二以上の市町村の区域内において次に掲げる事業を行うことにより地域福祉の推進を図ることを目的とする団体であつて、(略)」

「社会福祉法」第110条
都道府県社会福祉協議会は、都道府県の区域内において次に掲げる事業を行うことにより地域福祉の推進を図ることを目的とする団体であつて、(略)」

あわせて、社会福祉協議会は民間組織であることもポイントでしたね。


選択肢2の社会福祉協議会以外も念のため確認します。


1 主任児童委員    ―― 2001(平成 13)年の「児童福祉法」の一部改正に伴い法定化された主任児童委員は、児童の福祉に関する機関 と区域担当の児童委員との連絡調整を行うとともに、区域担当の児童委員の活動に対する援助・協力を行うことを職務としている。

正しい内容です。

文章後半は「児童福祉法」第17条第2項の内容です。

これは平成29年後期「社会福祉」問9のDにも出題されていますので紹介します。
「主任児童委員は、児童の福祉に関する機関と児童委員との連絡調整や児童委員の活動に対する援助・協力を行うことを職務としている。」
→もちろん正しい内容ですね。



3 社会福祉法人    ―― 社会福祉事業を行うことを目的として、「社会福祉法」の規定に基づき、所轄庁の認可を受けて設立される法人である。

正しい内容です。
社会福祉法人の定義は「社会福祉法」第22条に「社会福祉法人」とは、社会福祉事業を行うことを目的として、この法律の定めるところにより設立された法人と定められています。

そして、問題文にありますように所轄庁による認可が必要です。
所轄庁(=認証権、監督権を持つ行政機関)とは、原則は法人の主たる事務所が所在する都道府県知事となっていますが、市長厚生労働大臣の場合もあります。(参照 厚生労働省 社会福祉法人の設立について
保育士試験でここまで深い出題はないかなとは思います。


4 特定非営利活動法人 ―― 民間での社会に貢献する活動を促進するために、簡易な手続きで法人格を付与することを目的とした「特定非営利活動促進法(NPO法)」に基づいて設立された法人である。

正しい内容です。

NPO法人=「特定非営利活動促進法」をもとに設立した団体ですね。
市民活動(市民の自発的な活動)を行っていた団体が、「特定非営利活動促進法(NPO法)」が定められたことによって、法人格を持つことができるようになりました。
法人格を取得すると、社会的な信用を得たり、組織的に活動することができるというメリットがあります。


この「特定非営利活動促進法」は時々出題されています。
■平成29年前期試験「社会福祉」問1のD
「社会福祉分野における市民活動の変容は、「特定非営利活動促進法」による影響を受けている。」

■平成30年前期試験「社会福祉」問18のC
「特定非営利活動促進法」によって、ボランティア団体が法人格を取得しやすくなった。」
→どちらも正しい内容ですね。
この法律ができたことによって、任意の団体が法人格を取得し、社会福祉分野の市民活動が活発になりました。



5 共同募金      ―― 民間社会福祉事業を推進するための財源を、国民自らの手により造成しようとする全国的国民運動であり、募金方法別実績額でみると、街頭募金は約半数を占めている。

これが誤った内容です。

まず文章の前半部分が誤りです。
共同募金の歴史として、「共同募金は、戦後、民間の社会福祉施設などに対する財政補填のために行われていた民間の募金活動を制度化したものですが、今日では各都道府県に設立された共同募金会が実施主体となって、社会福祉を目的とする様々な事業活動に幅広く配分されるようになりました。(厚生労働省 共同募金)」と説明されています。

このように、現在、共同募金は「社会福祉法」に定められている第一種社会福祉事業であり、社会福祉法人共同募金会が実施主体となります。
  
文章の後半部分も誤りです。
統計データ(募金編)を確認しますと、平成30年の募金実績は、戸別募金(72.3%)、街頭募金(1.8%)などとなっています。
街頭募金が約半数ということはありません。



問19の解説は以上です。
次回に続きます。