引き続き、「社会福祉」における障害者福祉に関した過去問(つまり障害者に関係している問題)をピックアップしていきます。

今回は、平成28年前期試験を見ていきます。
問4、9の一部に、障害者に関した内容が出題されていました。
平成28年前期は2問のみで、とても少ないですね。

※平成28年前期試験の問4は改正前の「保育所保育指針」から出題されていますが、この記事では改正後の「保育所保育指針」で解説します。


問4  保育所が行う保護者支援
 
B 子どもの障害が疑われたので、保護者の了解を得ずに、嘱託医に診察してもらった。
C 障害児保育を実施している保育所において、熟練した保育士が担当しているので、特に専門機関の助言を受けることはない。

どちらも×です。
「保護者の了解を得ずに」「特に専門機関の助言を受けることはない」という部分はどちらも保育所の勝手な判断であることが考えられ、誤りであることに気付きやすいですね。

Bについて「保育所保育指針」でははっきりと示されていませんが、関係してくる「保育所保育指針」はこちらです。
「保育所保育指針」第3章「健康及び安全」

1 子どもの健康支援 (1)子どもの健康状態並びに発育及び発達状態の把握

 イ 保護者からの情報とともに、登所時及び保育中を通じて子どもの状態を観察し、何らかの疾病が疑われる状態や傷害が認められた場合には、保護者に連絡するとともに、嘱託医と相談するなど適切な対応を図ること。看護師等が配置されている場合には、その専門性を生かした対応を図ること。


また、Cについてはこちらですね。
「保育所保育指針」第1章「総則」
3 保育の計画及び評価 (2)指導計画の作成
 キ 障害のある子どもの保育については、一人一人の子どもの発達過程や障害の状態を把握し、適切な環境の下で、障害のある子どもが他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう、指導計画の中に位置付けること。また、子どもの状況に応じた保育を実施する観点から、家庭や関係機関と連携した支援のための計画を個別に作成するなど適切な対応を図ること。



問9 障害児施策
 
A 児童発達支援センターなどの児童発達支援を行う施設の利用に際しては、障害児支援利用計画が必要である。
B 障害児通所支援の根拠法は、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」(障害者総合支援法)である。
C 障害児入所施設の根拠法は、「児童福祉法」である。
D 障害児相談支援の根拠法は、「児童福祉法」である。

Aが難しいですね。

A→〇
つまり、障害児が障害児通所支援を利用する際に、障害児支援利用計画の作成が必要かということですね。
これは「児童福祉法」第6条の2の2第8項などに定められています。

このように、障害児通所支援を利用する際の支援を「障害児相談支援」といい、次の2つがあります。

①利用前に障害児支援利用計画を作成する「障害児支援利用援助
②利用が始まってから障害児通所支援の利用状況等を検証する「継続障害児支援利用援助

厚生労働省のホームページから分かりやすい説明を探したところ、相談支援の現状と課題の15ページの図表がわかりやすかったです。


B→×
障害児通所支援といえば、主に未就学児を対象とした「児童発達支援」や学校に就学している児童を対象とした「放課後等デイサービス」などが思い浮かびますね。
これらの根拠法が「児童福祉法」であることは分かりやすいです。

C→〇
障害児入所施設といえば、「児童福祉法」に定められた児童福祉施設の1つですね。

D→〇
障害児相談支援とは、「児童福祉法」第6条の2の2第7項に「障害児支援利用援助及び継続障害児支援利用援助を行うこと」と定められています。
これはAで解説していますね。




次回に続きます。