引き続き、「社会福祉」における障害者福祉に関した過去問(つまり障害者に関係している問題)をピックアップしていきます。


今回は、平成27年試験を見ていきます。
平成27年は問14のみが障害者に関した問題でした。
さかのぼっていくと出題数がどんどん減っていきますね。

問14  制定年並び替え問題
 
次の表は、児童や障害者等の人権・権利に関する国内外の宣言や条約を採択等の古い順に並べたものである。( A )~( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【表】

( A )
  ↓
児童憲章
  ↓
( B )
  ↓
経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約(国際人権A規約)
  ↓
障害者の権利宣言
  ↓
( C )
  ↓
( D )

(組み合わせ)
     A           B           C           D
1 障害者の権利に関する条約    世界人権宣言      児童の権利に関する条約   児童の権利に関する宣言
2    世界人権宣言    児童の権利に関する宣言   児童の権利に関する条約   障害者の権利に関する条約
3 児童の権利に関する宣言  児童の権利に関する条約  障害者の権利に関する条約     世界人権宣言
4 児童の権利に関する宣言  児童の権利に関する条約     世界人権宣言     障害者の権利に関する条約
5 児童の権利に関する条約  児童の権利に関する宣言  障害者の権利に関する条約     世界人権宣言


これはすでに解説済みの問題ですね。
問題文に国内外の宣言や条約とありますように国内と国外の宣言等が混ざっていますので、それも含めて確認します。

選択肢にある4つの宣言、条約の採択年をはっきりと覚えていれば自信を持って答えを選ぶことができますが、今回は【表】もありますので、採択年ではなくつながりで見ていきます。

まずは「世界人権宣言」について説明します。
戦争が終わり、その反省から国際連合がつくられ、世界が協力して人権を守ることが大切であると考えられました。
そこで全ての人間が生まれながらに持つ基本的人権を認めたものがこの「世界人権宣言」で、国際連合の総会で採択されました。
人権関連の規律の中で一番古いのは「世界人権宣言」ということです。

つまり、選択肢にある4つの宣言、条約のうち、最も古いのが「世界人権宣言」ですね。
一番前に「世界人権宣言」があるのは選択肢2のみですので、2が答えです。

また「世界人権宣言」は法的拘束力がありませんが、その後は様々な人権に関する条約が作られることになります。
それが「国際人権規約」「児童の権利に関する条約」「障害者の権利に関する条約」などです。

これらの流れとして、「宣言→条約(規約)の順番」であることは基本です。
宣言は法的拘束力がない(守らなくても罰則はない)のですが、それが条約(規約)化されると法的拘束力が発生します。

「世界人権宣言」→条約化→「国際人権規約」
「児童の権利に関する宣言」→条約化→「児童の権利に関する条約」
「障害者の権利宣言」→条約化→「障害者の権利に関する条約」

このような流れになります。
それぞれの宣言のあとに条約(規約)が来ることがポイントですね。


また、国内か国外かを確認すると、表にある「児童憲章」のみ日本国内において制定されたものです。
その前に「児童福祉法」が制定されましたが、当時の日本では「児童福祉法」の理念が理解されていない状況だったので、児童福祉の理念を周知させ、すべての児童の幸福を図るために「児童憲章」がつくられました。

ちなみに、「児童憲章」は1951年5月5日の子どもの日に制定されました。
1948年制定の「国民の祝日法」で5月5日を子どもの日と定め、その後「児童憲章」を子どもの日に制定したということですね。
「児童憲章」という名称は国内か国外か分かりにくいところがありますが、子どもの日と結びつけて覚えておくと国内において制定されたものと記憶に残りますね。


今回の問題は、採択年を全く知らなくても、つながりを知っていることで解くことができました。
勉強する際はただ数字を機械的に覚えるのではなく、「宣言のあとは条約」「人権関連の規律の中で一番古いのは世界人権宣言」というポイントを知りながら覚えるのがコツです。