本日はいよいよ実技試験ですね。
自信を持って頑張ってきてください。
地域によっては雨が激しく降っているようですので、無事に試験会場に到着されることを祈ります。
実技試験についてはまた改めて書きたいと思います。

では引き続き、「社会福祉」における障害者福祉に関した過去問(つまり障害者に関係している問題)をピックアップしていきます。

今回は、平成29年神奈川県試験です。
問8、15、20の一部に、障害者に関した内容が出題されていました。
問8、問15については基本問題なので分かりやすいです。
問20は少し難しい内容でしたが、解答テクニックだけで答えを選ぶことができました。


問8 日常生活自立支援事業
 
2 対象者は、判断能力を全く有しない認知症高齢者、知的障害者、精神障害者等である。

→×

日常生活自立支援事業の対象者は、判断能力が不十分な認知高齢者、知的障害者、精神障害者等であり、契約内容について判断し得る能力を有していると認められる者です。

前回解説した平成30年神奈川県試験の問20も同様の問題でしたね。
「対象は、認知症高齢者や知的障害者、精神障害者などのうち、判断能力が十分でない者であり、かつ本事業の契約の内容について判断し得る能力を有していると認められる者である。

神奈川県試験において2年連続で同様の問題が出題されていたことになります。

問15 社会福祉に関連する法律
 
5 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」では、児童とは20歳に満たない者をいうと規定されている。

→×

この「障害者総合支援法」の第4条が障害者や障害児の定義です。

第4条第1項では、障害者を18歳以上である者としていることから、障害児は18歳未満ということになります。

主な法律では児童を18歳未満と定義しています。
児童を20歳未満としている法律は少なく、保育士試験に関係するものとしては「母子及び父子並びに寡婦福祉法」と「少年法」(児童ではなく少年としています)ですね。

他に、「労働基準法」では「年少者」を18歳未満の者、「児童」を15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまでの者(=中学生以下)としています。
こちらは社会保険の問題で関わってくるかもしれません。


問20  障害児及び障害者に関する記述
次の文は、障害児及び障害者に関する記述である。正しいものを〇、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」では、症状の変動などにより身体障害者手帳の取得ができないが、一定の障害がある難病患者等にも障害福祉サービスを提供できるようになった。

B 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」では、障害福祉サービスの実施主体は、都道府県に一元化された。

C 身体障害者手帳は、内臓の機能障害やヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害を有する者には交付されることはない。

D 平成22年の「障害者自立支援法」の改正により、発達障害者が障害者の範囲に含まれることが法律上明示された。

知識を知らなくても、Aは「一定の障害がある難病患者等」、Cは「内臓の機能障害やヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害を有する者」と具体的にあげているからこそ、福祉サービスの対象になると考えられます。

もし実際にそれらの障害を持つ者がサービスの対象にならないのであれば、このような問題は作らないと考えられるからです(ネガティブな内容は作りにくい)。
福祉サービスを必要としている人への援助が「社会福祉」の科目ですので、Aは〇、Cは×というふうに考えることができます。
実はこれだけで正しい答えである選択肢3(〇、×、×、〇)を選ぶことができました。

A→〇

正しい内容です。
この問題文は障害者総合支援法における難病患者等に対する障害福祉サービス(厚生労働省)の3ページにあります。
「難病患者等で、症状の変動などにより、身体障害者手帳の取得ができないが一定の障害がある方々に対して、障害福祉サービスを提供できるようになる。」

また、「制度の谷間のない支援を提供する観点から、障害者の定義に新たに難病等(治療方法が確立していない疾病その他の特殊の疾病であって政令で定めるものによる障害の程度が厚生労働大臣が定める程度である者)を追加し、障害福祉サービス等の対象とする。」と説明されています。

「障害者自立支援法」では、支援の対象を身体障害者、知的障害者、精神障害者(発達障害者を含む)としていましたが、「障害者総合支援法」となってからは難病等が障害者の定義に新たに含められ、障害福祉サービスの対象となっていることをおさえておきたいです。


B→×

障害福祉サービスの実施主体は市町村であり、都道府県はこれを援助し、バックアップするという仕組みです。

C→×

問題文にあげられいてる障害は身体障害者手帳交付の対象です。
身体障害者手帳制度の概要(厚生労働省)に障害の種類があげられています。

また、平成28年4月1日から問題文にあるそれぞれの認定基準が見直されたことから、平成29年の神奈川県試験に出題されたと考えられます。
参照「肝臓機能障害、呼吸器機能障害及びヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害の認定基準等の見直しに関する通知改正等(平成28年4月1日~)」(厚生労働省)


D→〇

障害者自立支援法等の改正について(厚生労働省)」から2か所を抜き出して説明します。

■発達障害は従来より「障害者自立支援法」の対象として取り扱われてきたところであるが、今般「障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律(平成22年法律第71号)」により、障害者自立支援法」第4条第1項において、発達障害は精神障害に含まれるものとして法律上に明記されたところである

■(課題) 発達障害は、概念的には精神障害に含まれるが、そのことが明確にされていない。
→ 障害者自立支援法のサービスをより受けやすくする観点から、発達障害者が障害者の範囲に含まれることを法律上明示。




以上、障害者福祉に関して、平成26年までの全国試験と過去3年分の神奈川県試験を見ていきました。
次回は学習ポイントのまとめ、テストを載せます。