令和3年前期試験までブログを更新しない予定でしたが、いただいたご質問へのお返事として記事を書かせていただきました。
(やっち様、生活保護に要する費用は医療扶助が最も多いです。こちらの記事をご覧いただけますと幸いです。ゆうみ様ありがとうございました!)

「生活保護に要する費用」についてのご質問で、過去には平成30年後期試験「社会福祉」の問9のCに出題されていました。
この問9全体についても数値が変わっていますので、令和3年前期試験に向けた数値を確認します。


平成30年後期「社会福祉」問9 
 
次の文は、社会福祉行財政に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 厚生労働省予算において、障害福祉サービス関係予算額は、2007(平成19)年度と2017(平成29)年度を比較して、2倍以上増加している。
B 厚生労働省の2017(平成29)年度一般会計予算における社会保障関係費の内訳は、多い順に並べると、医療、年金、福祉等、介護、雇用となっている。
C 2015(平成27)年度の生活保護に要する費用のうち、約半数を医療扶助が占めている。
D 介護保険制度にかかる総費用は、2000(平成12)年と2015(平成27)年を比較すると、2倍以上の伸びとなっている。

(組み合わせ)
   A  B  C  D
1 ◯ ◯ ◯ ◯
2 ◯ ×  ◯ ◯
3 ◯ ×   ×  ×
4 × ◯ ◯ ◯
5 × ◯  ×  ×

社会福祉の行財政(行政と財源)という難しい内容で、しかもすべて○という選択肢1が答えでしたので答えを選びにくい問題でしたね。
今回は令和3年前期に向けてポイントを赤字にしていますので、赤字だけでもご確認ください。

一つずつ見ていきます。


A 厚生労働省予算において、障害福祉サービス関係予算額は、2007(平成19)年度と2017(平成29)年度を比較して、2倍以上増加している。

→◯
正しい内容です。
障害福祉分野の最近の動向(平成30年)の4ページで確認することができます。

また、令和3年前期試験の範囲としては障害福祉分野の最近の動向(令和2年)の4ページで確認することができます。
障害福祉サービス関係予算額は、平成19年度から令和2年度の13年間で約3倍に増加していますね。
 

B 厚生労働省の2017(平成29)年度一般会計予算における社会保障関係費の内訳は、多い順に並べると、医療、年金、福祉等、介護、雇用となっている。

→◯
正しい内容です。(現在は×です)
平成29年度予算案の概要の2ページで確認することができます。
平成29年度予算においては多い順に医療、年金、福祉等、介護、雇用ですね。

また、令和3年前期試験の範囲としては平成31 年度(2019 年度)社会保障関係予算の2ページ目で確認することができます。
平成31年度予算においては多い順に年金、医療、社会福祉費用、介護、少子化対策費となっています。
また、翌年の令和2年度予算においても同様に医療よりも年金の方が多くなっていますので、年金が最も多いことをおさえます。


C 2015(平成27)年度の生活保護に要する費用のうち、約半数を医療扶助が占めている。 

→◯
正しい内容です。
生活保護の現状、予算事業等についての8ページ目で、生活保護費負担金(事業費ベース)実績額の推移が確認できます。
平成27年度の生活保護に要する費用のうち約半数を医療扶助が占めており、医療扶助が最も多いです。
 
また、令和3年前期試験の範囲としては財務省資料の57ページ目で確認でき、生活保護費負担金(事業費ベース)は約3.6兆円(平成30年度)で、約半数は医療扶助となっています。
平成31年度以降の数値が見つからないのでこちらが最新と思われます。
活保護に要する費用は医療扶助が最も多いことがポイントです。


D 介護保険制度にかかる総費用は、2000(平成12)年と2015(平成27)年を比較すると、2倍以上の伸びとなっている。

→◯
正しい内容です。
介護費の動向についての1ページで確認することができます。
2000年が3.6兆円に対して2015年は10.1兆円で2倍以上となっています。

また、令和3年前期試験の範囲としては厚生労働省の資料の9ページによりますと、さらに増加しており2019年は11.7兆円となっています。
介護保険制度にかかる総費用は年々増加していることをおさえたいですね。 



以上となります。
あと少しですね、頑張ってください!!