令和3年後期試験の試験問題が公表されましたね。
まず「教育原理」から解きましたので簡単に解説します。

問題構成はこのようになっており、数字は私が考えた答えです。
正式な答えではありませんのでご注意ください!
お気づきの点がありましたらコメントよろしくお願いいたします。

1

法律

教育基本法 第10

5

2

法律

学校教育法 第31

1

3

法律

幼稚園教育要領

4

4

人物


2

5

人物


5

6

人物

著者

4

7


諸外国の就学前教育

4

8

資料

学校における「いじめの防止」「早期発見」
「いじめに対する措置」のポイント

5

9

資料

「教育振興基本計画」

4

10

答申

「子どもを取り巻く環境の変化を踏まえた
今後の幼児教育の在り方について(答申)」

1


問2「学校教育法」が小学校の範囲から出されたこと、問8の資料、問10の答申という3問が少し難しかったですね。
これ以外の問題はしっかりとりたいです。

問3 令和元年後期の問9と同じ部分の出題でした。
問4から問6の人物問題は定番の出題でした。
問7はテファリキやマオリからニュージーランドに結びつけたいところです。
問9については、ESD、キャリア教育、リカレント教育という用語の意味をおさえていれば、この資料を知らなくても解ける問題でした。



問1 「教育基本法」第10条

「教育基本法」第10条第1項
「父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする。」

第10条は家庭教育の規定ですね。
平成27年試験に出題されてしばらく出ていませんでしたので久しぶりの登場でした。

過去の出題一覧です。


問2 「学校教育法」 第31条

「小学校においては、前条第一項の規定による目標の達成に資するよう、教育指導を行うに当たり、児童の体験的な学習活動、特にボランティア活動など社会奉仕体験活動、自然体験活動その他の体験活動の充実に努めるものとする。この場合において、社会教育関係団体その他の関係団体及び関係機関との連携に十分配慮しなければならない。」

過去の出題一覧です。


問3 幼稚園教育要領

幼稚園教育要領(3ページ)第1章「幼稚園教育の基本」からの出題ですね

「教師は,幼児との信頼関係を十分に築き,幼児が身近な環境に主体的に関わり,環境との関わり方や意味に気付き,これらを取り込もうとして,試行錯誤したり,考えたりするようになる幼児期の教育における見方・考え方を生かし,幼児と共によりよい教育環境を創造するように努めるものとする。これらを踏まえ,次に示す事項を重視して教育を行わなければならない。」

穴になっているところは異なりますが、令和元年後期の問9と同じところが出題されています。



問4  人物問題

A ロック (イ)
ロックは経験論の代表者です。
人間の精神は本来白紙(タブラ・ラサ tabula rasa)のようなものであり、経験が意識内容として観念を与えるとした「白紙説」を提唱しています。

Bコメニウス(ア)
「汎知(パンソフィア)」とは、神と自然界、人間界のすべての知識を意味します。
著書『大教授学』では、身分に関係なく進学できる単線型の学校体系を提唱しました。

Cフレーベル(ウ)
教育遊具である恩物を考えた人物です。


問5 人物問題

A (エ)「東京女子師範学校付属幼稚園の初代監事」といえば関信三です。
平成31年神奈川県試験(問5)にも出題されています。

B(オ)「保育問題研究会」といえば城戸幡太郎です。
Aと同じく、平成31年神奈川県試験(問6)にも出題され、最近は令和3年前期にも出題されています。

C(イ)「二葉幼稚園」設立といえば野口幽香です。
社会福祉の科目ですが、最近では令和2年神奈川県試験(問13)にも出題されています。



問6 著者

こちらは著作権の関係で非公開となっています。
Twitterのフォロワー様より、こちらの問題文を教えていただきました(mmmさん、ありがとうございました!)
 「幼稚園の真諦」というキーワードから『幼稚園真諦(ようちえんしんてい)』を著した倉橋惣三に結びつきます。
出題された部分は『幼稚園真諦』の第1編「幼稚園保育法」の中の「2 幼児生活と幼稚園生活形態」の一部です。

日本の人物をあてる問題で「幼稚園」というキーワードがあれば、第一に倉橋惣三を考えてもよいほど、よく出題される人物です。

著書『幼稚園真諦』のポイント
・誘導保育の具体的な方法
・幼稚園生活について
 
倉橋惣三のキーワード
・誘導保育の具体的な方法東京女子高等師範学校教授、附属幼稚園主事
・幼児の自発性を尊重した保育理論を展開
・「生活を、生活で、生活へ」
・子どもの自由遊びを生かした誘導保育
・著作『幼稚園雑草』『育ての心』『幼稚園真諦』『子供讃歌』 

問7  諸外国の就学前教育

マオリの言語・文化を教える、「テ・ファリキ」 などのキーワードからニュージーランドに結びつきます。
テファリキという言葉自体は初めての出題ですが、平成28年前期の保育原理では「1996年にニュージーランドで作成された、保育の原理と目標の方向性を定めた共通の保育プログラム」として選択肢にテファリキの説明が並んでいます。

問8 学校における「いじめの防止」「早期発見」「いじめに対する措置」のポイント

学校における「いじめの防止」「早期発見」 「いじめに対する措置」のポイント8ページからの出題でした。

「早期発見の観点から,学校の設置者等と連携し,学校ネットパトロールを実施することにより,ネット上のトラブルの早期発見に努める。また, 児童生徒が悩みを抱え込まないよう,法務局・地方法務局におけるネット上の人権侵害情報に関する相談の受付など,関係機関の取組についても周知する。
パスワード付きサイトやSNS(ソーシャルネットワーキングサービス), 携帯電話のメールを利用したいじめなどについては,より大人の目に触れにくく,発見しにくいため,学校における情報モラル教育を進めるとともに,保護者においてもこれらについての理解を求めていくことが必要である。」


学校ネットパトロール」とは、文部科学省の資料によると「教育委員会等が、 児童生徒が「ネット上のいじめ」等に巻き込まれていないか監視を行う」ものとしています。
具体的には、教育委員会が民間企業に委託する、 学校が単独で実施するなどして、問題のある書き込み等の発見内容等の報告、犯罪性のある掲示板等の削除依頼の相談などの取り組みをおこなっているようです。

情報モラル教育」とは、文部科学省によると「具体的には、他者への影響を考え、人権、知的財産権など自他の権利を尊重し情報社会での行動に責任をもつことや、危険回避など情報を正しく安全に利用できること、コンピュータなどの情報機器の使用による健康とのかかわりを理解することなどの内容」としています。


 

問9 教育振興基本計画
教育振興基本計画からの出題でした。

・地域の多様な関係者 (学校、教育委員会、大学、企業、NPO、社会教育施設など)の協働による ESD の実践を促進するとともに、学際的な取組などを通じてSDGs (持続可能な開発目標)の達成に資するような ESD の深化を図る。(57ページ)

・幼児期の教育から高等教育まで各学校段階を通じた体系的・系統的なキャリア教育を推進する。初等中等教育段階においては、地域を担う人材育成に資するためにも、地元企業等と連携した起業体験、職場体験、インターンシップの普及促進を図るとともに、特色ある教育内容を展開する専門高校への支援と成果の普及に取り組む。(58ページ)

・女性が、結婚や出産等の様々な人生の節目も踏まえつつ、個性と能力を十分に発揮できるよう、大学等におけるリカレント教育や各種の認定教育プログラム等を活用した能力開発など、学びを通じた主体的なキャリア形成を推進し、復職や再就職、起業等を円滑に成し遂げられる社会を実現する。 (68ページ)

問10 答申

子どもを取り巻く環境の変化を踏まえた今後の幼児教育の在り方について(答申)の「第2章 幼児教育の充実のための具体的方策」からの出題でした。

「・幼稚園等施設において、小学校入学前の主に5歳児を対象として、幼児どうしが、教師の援助の下で、共通の目的・挑戦的な課題など、一つの目標を作り出し、協力工夫して解決していく活動を「協同的な学び」として位置付け、その取組を推奨する必要がある。

・遊びの中での興味や関心に沿った活動から、興味や関心を生かした学びへ、さらに教科等を中心とした学習へのつながりを踏まえ、幼児期から児童期への教育の流れを意識して、幼児教育における教育内容や方法を充実する必要がある。」


以上、教育原理の考察でした。
社会的養護については夜になるかもしれませんが後で更新します。