(2022.2.14更新)こちらの正答は4となっています。

令和3年後期試験の問題を解説しています。
今回は「社会福祉」問13の解説です。
正答が発表されておらず、個人の考察となりますのでご了承くださいませ。

問題はこちら




問13 相談援助の方法・技術
次の文のうち、相談援助の方法・技術に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A スーパービジョンとは、指導者であるスーパーバイジーから、指導を受けるスーパーバイザーに行う専門職を養成する過程である。
B コンサルテーションとは、異なる専門性をもつ複数の専門職者が、特定の問題について検討し、よりよい援助のあり方について話し合う過程をいう。
C コミュニティワークは、地域社会に共通する福祉ニーズや課題の解決を図るために、地域の診断、社会サービス・資源の開発、地域組織のコーディネートなど、住民組織や専門機関などの活動を支援する援助技術である。

(組み合わせ)
    A B C
1 ○ ○ ○
2 ○ × ○
3 ○ × ×
4 × ○ ○
5 × × ○


一つずつ見ていきます。


A スーパービジョンとは、指導者であるスーパーバイジーから、指導を受けるスーパーバイザーに行う専門職を養成する過程である。

→×
指導者はスーパーバイザー指導を受けるものがスーパーバイジーですから、ここが逆ですね。
スーパービジョンについて、平成31年神奈川県(問15)では「ソーシャルワーカーが、よりベテランのソーシャルワーカーの指導・監督を受け、サービスの質の向上をはかる制度」という説明で出題されました。


B コンサルテーションとは、異なる専門性をもつ複数の専門職者が、特定の問題について検討し、よりよい援助のあり方について話し合う過程をいう。

(正答は◯です)
コンサルテーションのこの説明文は、問13全体の「相談援助の方法・技術に関する記述」としては不足していると考えられます。
相談援助の方法・技術とするならば、コンサルティが問題解決できるように、専門家が知識や技術を提供するという援助過程を示す必要があります。
しかし、誰が誰に対する援助というところがまったくありません。

まず、コンサルテーションの意味について確認します。

厚生労働省の資料によると、「
異なる専門性や役割をもつ者同士が、対等な関係を基礎にして、情報や素案を提供し合い、コンサルティの問題解決や課題遂行をサポートし、その援助能力を向上させるプロセス。」と説明しています。

またミネルヴァの「社会福祉用語辞典(第9版)」を確認しました。
著作権も関係するかと思いますので省略させていただきますが、簡単にまとめると「ワーカーが援助に必要な助言を専門家から受けること」と説明されていました。

問題文では、コンサルティ側の視点である「専門家にアドバイスを求める」「必要な助言を受ける」という説明も、コンサルタント側の「コンサルティに対して助言を行う」「コンサルティの援助能力を高める」などという説明もありません。
よって、問題文からは専門家(コンサルタント)と、専門家の援助を求める者(コンサルティ)の両者の交わりがまったく読み取れませんので、Bはコンサルテーションの説明としては不足しています。

この問題文は、
コンサルテーションとは、異なる専門性をもつ複数の専門職者が、特定の問題について検討し、よりよい援助のあり方について話し合う過程をいう。
ではなく、
コンサルテーションとは、援助者が識や技術についての助言を専門家に求めることにより異なる専門性をもつ複数の専門職者が、よりよい援助のあり方について話し合う過程をいう。
などのように説明されていると、コンサルタントとコンサルティの交わりが読み取れて、わかりやすくなります。
以下の関連過去問と比較してみても、説明不足と感じます。

令和3年神奈川県(問14)
■援助者が、ある特定の専門的領域の専門職から助言、指導を受けて自らの技術の改善に役立てることをコンサルテーションという。

平成25年
■(コンサルテーションとは)専門的な助言や知識を必要とするときに、専門家から助言を受けることである。 


C コミュニティワークは、地域社会に共通する福祉ニーズや課題の解決を図るために、地域の診断、社会サービス・資源の開発、地域組織のコーディネートなど、住民組織や専門機関などの活動を支援する援助技術である。

→◯
こちらは正しい記述ですね。
コミュニティワークとは地域援助技術とも呼ばれる間接援助技術の1つです。
住民組織や専門機関などが活動の主体となって、ソーシャルワーカーがそれを専門的に援助することです。

以上より、A×、C◯というところははっきりしているのですが、Bは◯とも×とも言えず、答えが出ません。
よって答えが選べない問題としてメールを送りました。
検討いただけることを願っています。


次回より「教育原理」の問題を振り返り、令和4年前期に向けた学習事項をあげていきます。