(2022.7.28更新)
令和3年後期「教育原理」の解説をしています。
今回は問4です。




問4 人物
次の【I群】の人物と、【II群】の記述を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【I群】
A ロック(Locke, J.)
B コメニウス(Comenius, J.A.)
C フレーベル(Fröbel, F.W.)

【II群】
ア 「汎知(pansophia)」を確立し、単線型の統一学校の構想を示した。
イ 人間の精神は本来白紙(tabula rasa)のようなものであるとした。
ウ 遊びの重要性を説き、子どもが使って遊ぶための恩物(Gabe)を考案した。

(組み合わせ)
    A B C
1 ア イ ウ
2 イ ア ウ
3 イ ウ ア
4 ウ ア イ
5 ウ イ ア

A     B ア C より、答えは2です。
「白紙」「恩物」というわかりやすいキーワードがありますから、迷うということはほとんどなかったと思います。
人物問題対策としては、人物説明を文章で覚えるよりもできるだけ多くの短いキーワードで覚えていきたいです。

A ロック (イ) 
ロックは経験論の代表者です。
人間の精神は本来白紙(タブラ・ラサ tabula rasa)のようなものであり、経験が意識内容として観念を与えるとした「白紙説」を提唱しています。

Bコメニウス(ア)
汎知(パンソフィア)」とは、神と自然界、人間界のすべての知識を意味します。
著書『大教授学』では、身分に関係なく進学できる単線型の学校体系を提唱しました。

Cフレーベル(ウ)
教育遊具である恩物を考えた人物です。

人物問題は教育原理の定番の出題で、例年10問中3問程度出題されています。
事前に対策ができる分野ですので確実にとりたいです。
最近は見慣れない人物の出題はほぼありませんので、過去問をうまく活用して、「知らない人物がいないか確認する」「知っている人物のキーワードを増やす」などして進めていきたいですね。
人物問題は法改正の影響を受けませんので、古い過去問もたくさん使って知識を増やしていきたいですね。
昔の過去問(平成17年~平成27年)をこちらにまとめていますのでぜひご活用ください。



次回は問5を確認します。