令和4年前期「社会福祉」の解説を行います。
今回は問2です。

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問2 児童福祉に関する法律
次の【I群】の児童福祉に関する法律名と、【II群】のその規定内容を結びつけた場合の正し い組み合わせを一つ選びなさい。

【I群】 A 児童手当法 B 母子保健法 C 児童扶養手当法 D 児童福祉法
【II群】
ア 児童福祉を推進していく機関・施設等について、児童福祉審議会、市町村・都道府県の業務、児童相談所、児童福祉司、児童委員、保育士、児童福祉施設、里親などが規定されている。
イ ひとり親家庭の家庭生活の安定のために支給される手当について規定している。
ウ 健康診査、妊娠の届け出、母子健康手帳、養育医療などが規定されている。
エ 家庭生活の安定および子どもの健全育成のために支給される手当について規定している。
(組み合わせ)
    A B C D
1 ア イ エ ウ
2 イ ア ウ エ
3 イ ウ エ ア
4 エ イ ウ ア
5 エ ウ イ ア

法律名とその内容を結び付ける問題でした。
【Ⅱ群】のイとエには「手当」という言葉が含まれているところもポイントですね。
答えは5です。

A 児童手当法
エ 家庭生活の安定および子どもの健全育成のために支給される手当について規定している。
児童手当について定めている法律です。
「児童手当法」で出題されやすいのは児童の定義と児童手当の支給対象児童です。
「児童手当法」の定める「児童」とは、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者です。
また、児童手当の支給対象は中学校修了まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の児童です。
「児童手当法」の児童の定義と児童手当の支給対象児童は異なることをおさえます。


B 母子保健法
健康診査妊娠の届け出母子健康手帳養育医療などが規定されている。
母性並びに乳児及び幼児の健康の保持及び増進を図ることを目的とした法律です。
主な規定として、保健指導(第10条)、健康診査(第12条、第13条)、妊娠の届出(第15条)、母子健康手帳(第16条)、低体重児の届出(第18条)、養育医療(第20条)などがあります。
これらの内容面は「子ども家庭福祉」に出題されます。


C 児童扶養手当法
ひとり親家庭の家庭生活の安定のために支給される手当について規定している。 
児童扶養手当について定めている法律です。
ひとり親家庭へ支給される手当であり、子どもが18歳の誕生日後の最初の3月31日まで、母子世帯の母や父子世帯の父などに支給されます。
また、政令で定める中程度以上の障害がある場合は、20歳未満まで支給されます。



D 児童福祉法

ア 児童福祉を推進していく機関・施設等について、児童福祉審議会市町村・都道府県の業務児童相談所児童福祉司児童委員保育士児童福祉施設里親などが規定されている。
18歳未満の児童とその福祉に関した法律です。
保育試験の学習では「児童福祉法」の規定についてさまざまな科目で幅広く学習します。


ここには含まれていませんが、児童に関する法律として他に「児童虐待の防止等に関する法」「少年法」「子どもの貧困対策推進法」「母子及び父子並びに寡婦福祉法」「特別児童扶養手当等の支給に関する法律」などがあります。
社会福祉には様々な法律が出てきますが、それぞれどのような法律かをご自身の言葉で簡単に説明できるように準備されると良いですね。


次回は問3を確認します。