久しぶりに実技試験(造形)対策記事です。
筆記試験が終わって1ヶ月が経ち、実技試験が少しずつ近づいています。
造形を選ばれたかたは具体的なテーマを決めて、頑張っていらっしゃると思います。
粘土、砂場遊び、お絵描き、お散歩など、様々なテーマがありますが、造形の試験は【事例】と【条件】をよく読み、その内容に合った絵を描くことが求められます。
よって、単にテーマを決めて描くだけでなく、文章を読み、それに合った絵を描くという練習も必要です。

以前ブログ記事で紹介しましたように、造形のお題は筆記試験から出題されやすいという印象を持ちます。
筆記試験の問題の中には保育所のワンシーンを想定したものがあり、それが造形のお題と結びつく場合があります。
例えば、令和3年後期試験のお題(色水遊び)と関連して、平成29年後期「保育実習理論」で、「「色水遊び」で数種類の色を混ぜ、できた色水を透明な容器に入れて飾った。」という問題文がありました。
令和3年神奈川県「保育実習理論」でも、「朝顔などの夏の植物を利用した( A 色水 )遊びでは、色水をジュースに見立て、自然の 色の美しさからイメージを広げ、ジュース屋さんなどの( B ごっこ )遊びが展開できる。」という問題文がありました。

また、令和3年前期試験のお題(砂場)と関連して、令和3年前期「保育の心理学」問2、問16で砂場が出てきています。
このように、保育所のワンシーンをテーマにした筆記試験問題は、実技の造形の問題としても生かされることがあります。
ですから、「保育実習理論」「保育の心理学」「保育原理」などの問題を確認されて、造形のお題として練習できそうなものを見つけられるとよいですね。
その問題文を読み、その内容に合った絵を練習していきます。

令和3年後期「保育の心理学」問13では、大型積み木で家を作る場面がありました。
問題文から「5歳児クラスの女の子たち」「6階建ての家」「子どもが中に入ることができる」ということなどを読み取れますから、それに合った絵を描いていきます。
積み木やブロックを積むような遊びは、これまで造形のお題として出題がありませんので、予想問題の1つとして練習してみるのもいいですね。

また、筆記試験問題以外におすすめなものは「保育所保育指針解説」です。
こちらも保育所の活動や保育所のワンシーンが載っており、造形の練習に生かせそうなものが多くあります。
例をあげてみます。

「クラスで飼育しているウサギの世話をしている時、ケージを掃除している間に年下の子どもにウサギを抱かせてあげている。掃除が終わると「あったかいでしょう」「ギュッとすると苦しいから、優しくね」「ずっと抱っこしてるとウサギが疲れちゃうから、そろそろお家に帰してあげようね」などと、日頃のウサギとの関わりから感じていることを、年下の子どもに伝える姿が見られる。」(89ページ)

「「ぴょーん ぴょーん」と言いながらカエルの真似をして跳んだり、「三びきのこぶた」をイメージし子どもたちが子ブタになって逃げ出し、保育士等がオオカミになって追いかけたりして、ごっこ遊びを楽しむこともある。このように、友達と一緒に絵本や紙芝居のイメージをもって、ごっこ遊びを共に楽しむ経験は、子ども同士の心を通い合わせることにもつながる。」(166ページ)

「子どもたちは、友達と同じことをすることを喜び、互いの動きを模倣し合うことも楽しむようになる。「○○くんの電車が来るよ。ガタンゴトン、ガタンゴトン。」などと保育士等が言葉をかけることで、他の子どもたちも「ガタンゴトン、ガタンゴトン」と電車になり、皆で一緒に電車ごっこを楽しむこともある。このように、保育士等の言葉が、子どもの言葉を生み、遊びの楽しさを広げるのである。」(167~168ページ)

「園庭で見慣れない虫を発見して、おそるおそる近づいてみたところ急に動き出してびっくりしたというような場面」(173ページ)

「室内で友達とイメージを広げながら大型積み木で遊ぶ子どももいるだろう。偶然出会った自然の変化に関心をもち、それらに触れながら遊ぶ子どももいるだろう。砂場でのダム作りに集中し、水を汲みに水場との往復を繰り返す子どももいるだろう。このように子どもがその活動に興味や関心をもち、自ら心を弾ませて取り組んでいる場合には、体も弾むように動き、そこには生き生きとした姿が見られる。」(193ページ)

これは私が気になったところですが、他にも練習に活用できそうな部分がたくさんありますので、ぜひ実技試験対策という視点で読んでみてくださいね。
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