令和4年前期「教育原理」の解説を行います。
今回は問3です。

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問3 人物問題(著書の一部)
次の文章の著者は誰か。正しいものを一つ選びなさい。

※著作権の関係により公表できません。

1 ルソー(Rousseau, J.-J.)
2 ペスタロッチ(Pestalozzi, J.H.)
3 モンテッソーリ(Montessori, M.)
4 デューイ(Dewey, J.)
5 ブルーナー(Bruner, J.S.)

答えは4で、デューイの著書『学校と社会』の一部が出題されました。
本文には「経験」や「生活」という言葉、「学校が日常から離されている」という内容が示されていますので、デューイに結びつけられます。
デューイは、子どもの関心や経験と異なる知識を一方的に教え込む当時の教育を批判した人物です。
シカゴ大学付属の実験学校では、学校を生活の場として、子どもの興味・関心に基づき、子どもが自発的に取り組む教育活動を実践しました。

では、デューイのキーワードが多く含まれている平成24年の問題を紹介します。
デューイに関する記述のうち、誤っているものを1つ選ぶ問題です。
1 彼は、シカゴ大学に附属の実験学校を開設し、子どもの作業活動と社会的生活経験の広がりを中心とする教育実践を行った。
 
2 彼は、教育を経験の再構成であるととらえた。
 
3 彼は、知識を構造として学習させることによって、科学的概念を子ども自らが発見していく方法を提唱した。
 
4 彼が提唱した反省的思考に支えられた学習法は、今日の問題解決学習へとつながっている。
 
5 代表的な著作に『学校と社会』や『民主主義と教育』がある。

誤りは3で、「構造」「発見」というキーワードから、これはブルーナーに結びつきます。
ブルーナーは、学問の構造(本質)を教え込むのではなく、子どもが自分で考えて発見することを重視しました。
この問題にはデューイのキーワードが詰まっていますので、すべてしっかりとおさえます。
シカゴ大学に附属の実験学校開設(デューイスクール
・教育を経験の再構成であるととらえた
反省的思考に支えられた学習法
問題解決学習 
著作『学校と社会』『民主主義と教育』

また、著書の一部から人物を選ぶ問題については、『学校と社会』『民主主義と教育』それぞれから一部が出題されています。
『学校と社会』のポイント
・社会が変わったことで学校も変わらなければならないこと
・学校が小さな社会(コミュニティ)がとなること
学校は子ども中心であるべきということ
・教師や教科書中心の教え込む学習ではなく、子どもの生活に役立つ学び(=プログマティズム)が必要であること
・子どもが生活で得た経験を学校に持ち込み、学校は子どもの生活に沿ったものを教えること

『 民主主義と教育』のポイント
・経験したことを発展させることが教育の目的
・知識を生かして経験を発展させる教育を重視

著書のどの部分が出題されるかはわかりませんので、著書を読んで覚えるというような勉強は必要ではありません。
問題の中に必ずその人物のキーワードが含まれていますので、それを探していきます。
今回の問3のように、著書の一部の問題に「経験」という言葉があればデューイを思い浮かべます。
そして文章内に「学校」「生活」「社会」「小型のコミュニティ」「子ども中心」などのキーワードもあわせてあるはずですので、それらがデューイであることの判断材料となります。


過去の出題について、デューイ以外の人物も含めてこちらの記事にまとめていますので、参考にされてください。


次回は問4を確認します。