こんにちは。
実技試験まで2週間となりましたね。
このブログでは毎回試験前に造形の予想問題を出していますので、今回も紹介させていただきます。

まず、令和3年前期後期のお題を振り返ります。
令和3年後期のお題は色水遊びでした。
色水遊びは、平成29年後期「保育実習理論」や令和3年神奈川県「保育実習理論」の筆記試験問題に出てきました。
また、令和3年前期試験のお題は砂場遊びでした。
砂場遊びは、令和3年前期「保育の心理学」等に出てきてました。
このように、実技の造形問題は、保育所のワンシーンをテーマにした筆記試験問題と関連していることがあります。
ですから造形対策として、筆記試験の問題を改めて見直すのもおすすすめです。 
また、SDGsを取り入れた保育というところも今後の造形のお題に出てくるように思います。
そしてこれまでの出題傾向としては、基本的にはこれまで同じお題は出ていないこと、遠足や運動会などの特別な活動よりも日常の保育のワンシーンの方が出題されやすいことがいえます。
このようなポイントからお題を4つ予想しました。
練習にぜひご活用ください。

【予想問題①】
【事例】を読み、次の4つの条件をすべて満たして、解答用紙の枠内にその情景を描きなさい。

【事例】H保育所の5歳児クラスの子どもたちは、園庭でドッジボールを行っています。子どもたちはボールを投げたり、ボールから逃げたりしながら、保育士と一緒に楽しく遊びました。

【条件】
1.ドッジボールをしている様子を描くこと。
2.園庭の様子がわかるように描くこと。
3.子ども3名以上、保育士1名以上を描くこと。
4.枠内全体を色鉛筆で着彩すること。
5歳児クラスで行うドッジボールは令和3年前期「保育原理」問16、平成30年前期「保育の心理学」問7に出題されています。
「ボール遊び」自体は平成20年の造形のお題として出題されましたが、「ドッジボール」に限定されていなかったため、今後のお題は特定のボール遊びも考えられます。
年少や年中の活動としては「ばくだんゲーム」(転がしドッジボール)があり、そして年長になるとボールを投げて遊ぶドッジボールを楽しむようになっていきます。

【事例】から、子どもたちがボールを投げたり、キャッチしようとしたり、ボールから逃げたりと、自分なりに挑戦し、楽しさを味わっているような様子がイメージできます。
同じ動きではなく、人物それぞれに違った役割を持たせると生き生きとした絵になりそうです。
保育士は個々の動きを見ながら、子どもの頑張りや挑戦する姿勢を応援したり、補助したりするなどの関わりが考えられますね。

令和3年前期・後期と園庭が2回続いていますが、次も園庭ということは考えられますので、何を描いたら園庭に見えるか(遊具、砂場、水道、フェンス、園舎、花や木など)あらかじめ決めておきたいですね。
そして、園外の場合は子どもも保育士も帽子を忘れないように気をつけます。


【予想問題②】
【事例】を読み、次の4つの条件をすべて満たして、解答用紙の枠内にその情景を描きなさい。

【事例】H保育所の4歳児クラスの子どもたちは、園庭で拾った葉っぱを使ってフロッタージュをしています。紙に葉っぱの模様が少しずつ見えてくることがわかり、楽しそうにクレヨンでこすっています。保育士は子どもの活動を支援しています。

【条件】
1.フロッタージュをしている様子がわかるように描くこと。
2.保育室内の様子がわかるように描くこと。
3.子ども3名以上、保育士1名以上を描くこと。
4.枠内全体を色鉛筆で着彩すること。
令和元年後期「保育実習理論」問10、令和2年後期「保育実習理論」問10、令和3年後期「保育実習理論」問11などで、フロッタージュが出題されています。
フロッタージュとは、凹凸のある物の上に紙を置き、クレヨンや鉛筆でこすって形や模様を浮き立たせる技法です。
これまで絵を描くというお題がまだ出ていません。
クレヨン等で何かを描くというよりも、少しひねって、このような技法が出題されることがあるかもしれません。

【事例】から、一生懸命になってクレヨンでこすっている様子、完成して保育士に絵を見せている様子、保育士と拾った葉っぱのことを話している様子など、さまざまな動きや表情が思い浮かびます。


【予想問題③】
【事例】を読み、次の4つの条件をすべて満たして、解答用紙の枠内にその情景を描きなさい。

【事例】H保育所の4歳児クラスの子どもたちは、素材置き場から牛乳パックや空き箱、トイレットペーパーの芯などを持ち出し、自由に作品を作っています。それぞれをテープでとめて組み合わせを楽しみ、空き箱をいろいろなものに変身させています。保育士は子どもの活動を支援しています。

【条件】
1.空き箱等を組み合わせて遊んでいる様子がわかるように描くこと。
2.保育室内の様子がわかるように描くこと。
3.子ども3名以上、保育士1名以上を描くこと。
4.枠内全体を色鉛筆で着彩すること。
平成26年「保育原理」問9では、素材置き場から牛乳パック等を探し出し、作品を作る様子が出題されました。
「先生、ほら夏休みの思い出を作ったの」「素敵ね。どういう思い出をつくったのかな」という会話も載っています。

空き箱や段ボールを使った遊びは平成21年の造形お題となっていますが、今回はそれを発展させて、組み合わせて何かに変身させるということをテーマにしました。
廃材を利用することは、SDGsの目標12「つくる責任・つかう責任」とも関連していますので、試験にも出題されやすいように思います。
作品の例としては、剣、家、電車、ロボット、カメラ、掃除機などが考えられます。
廃材の例としては、問題文の他に、卵のパック、食品トレー、ラップの芯、ティッシュの空き箱、プリン・ヨーグルトの容器などが考えられます。


【予想問題④】
【事例】を読み、次の4つの条件をすべて満たして、解答用紙の枠内にその情景を描きなさい。

【事例】H保育所の2歳児クラスの子どもたちは、野菜の切れ端を使ってスタンピングをしています。絵の具をつけて、楽しそうに紙に型押しをしています。保育士は子どもの活動を支援しています。

【条件】
1.スタンピングをしている様子がわかるように描くこと。
2.保育室内の様子がわかるように描くこと。
3.子ども3名以上、保育士1名以上を描くこと。
4.枠内全体を色鉛筆で着彩すること。
スタンピングは保育実習理論の問題によく出されています。
令和元年後期の問10では「段ボールや野菜の断面、木片やプラスチックのフタなど身の回りにあるものに絵の具をつけて、紙などに型押しをして楽しむ技法」と説明されています。
月齢の低い子どもでも保育士が手を添えて一緒にスタンプすることができるので、1歳児や2歳児も楽しむことができます。
野菜の端材を使いますから、こちらもSDGsの目標12と関連しています。
野菜の一例としては、オクラやれんこん、ピーマン、パプリカ、ゴーヤ、きゅうり、長ネギなどが考えられます。
【事例】から、野菜の断面を不思議そうに見つめる子ども、夢中になって黙々とスタンプをしている子ども、「ポンポン」と言いながら楽しそうにスタンプをしている子ども、子どもの手を持って一緒にスタンプをする保育士などの様子がイメ―ジできます。

絵の具を使った活動としては、手形や足形、フィンガーペインティング、ボディペインティングなどもありますね。
今回は、SDGsの視点から、日常の食生活で出る野菜の切れ端を使ったテーマをあげてみました。


以上、4つの予想問題を紹介しました。
気になるお題はありましたか?
参考になりましたら幸いです。
他のかたの参考にもなりますので、それぞれの絵はTwitter等にあげてくださって大丈夫です。

それでは試験まで体調に気をつけてお過ごしください。
また、利き手をケガをされると大変ですから、ケガにもお気をつけてくださいね。
音楽、言語についても練習の成果を発揮されることを願っています。
保育士試験合格に向けた最後の頑張りを応援しています!