(2022.10.5更新)
厚生労働省によると、令和4年度の標語が9月29日に決定したようです。
「「もしかして?」 ためらわないで! 189(いちはやく)」
関係機関だけで児童虐待をすべて見つけることは困難ですから、一人一人ができる行動をして、適切な援助につなげていきたいですね。


こんにちは。
Twitterでリツイートした内容をブログでもお知らせします。
現在、厚生労働省では「児童虐待防止月間」に向けた標語を募集中です。
一人ひとりが児童虐待問題に対して関心や理解を深めていけるように、意識啓発を図ることを目的として標語を募集しています。
締め切りは7月22日(金)です。
令和4年度の標語を一緒に考えてみませんか?
まだ考え中なのですが私も応募します。(2022.7.22 応募完了しました。)

令和3年度の標語である「189(いちはやく)「だれか」じゃなくて「あなた」から」は、とても効果的なメッセージだと思いました。
誰かがやるのではなく自分が主体的に行動することを述べています。
日常の行動指針が標語で表現されることで人の印象に残りますね。
標語の中の「189」とは児童相談所虐待対応ダイヤルのことであり、児童相談所に通告できる全国共通の電話番号です。
虐待の通告だけでなく、子育て中のかた自身が育児の相談をすることができます。
今回私が応募する標語については、通告ではなく相談の部分に着目して、189が保護者自身と子どもを助けることに結びつくようなものにしたいと考えています。

さて、保育士試験では、社会的養護や子ども家庭福祉の科目で、児童虐待に関する問題が多く出題されています。
例えば、児童虐待の定義、児童相談所における児童虐待に関する相談件数、「児童福祉法」要保護児童発見者の通告義務(第25条)、「児童養護施設入所児童等調査結果」による虐待を受けた経験を持つ児童の割合、などです。
よって、児童虐待の定義や現状、児童虐待発生による的確な対応、そして虐待を受けた子どもの自立支援等を学習します。
さらに学習を深めていくと、児童虐待の防止のために様々な施策があることに気づきます。
例えば乳児家庭全戸訪問事業や養育支援訪問事業、地域子育て支援拠点事業などです。

私は保育士試験の勉強をするまで、虐待の概念はなんとなくわかっていたつもりでしたが、「虐待につながらないように保護者の育児不安を支援していく」という視点は欠けていました。
相談できる場所や相手がいることで、子どもだけでなく保護者自身を助けることができ、虐待の発生予防につながるのですね。
少子化や核家族の増加、共働き家族の増加、経済的困窮、地域における孤立等、様々な社会問題が育児不安や育児困難となります。
それが虐待に発展しないような施策や取り組みがあり、その支援の存在が発生予防の働きを担うことを学習を通じてよくわかりました。
また身近な保育所でも、保育所を利用している保護者や地域の保護者等に対する子育て支援があり、虐待の発生予防につながっています。
保護者の気持ちに寄り添い、共感し、さらに力になることができる保育士という立場はとても影響力があります。
子どもだけでなく、保護者の心に対しても気づき、よりよい支援をしていきたいですね。
個人の立場でも、仕事上での立場でも、一人ひとりが意識して力を出し合い、世の中を変えていけたらいいですね。