令和4年後期「社会福祉」問18の解説です。




問18 年代順並び替え(障害者に関する施策)
次のA~Dは、障害者に関する施策である。これらを年代の古い順に並べた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」の成立 (障害者自立支援法改正)
B 「障害者プラン~ノーマライゼーション7か年戦略~」の策定
C 「障害者基本法」の成立 (心身障害者対策基本法の改正)
D 「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」の成立

(組み合わせ)
1 A→C→D→B
2 B→A→D→C
3 C→A→D→B
4 C→B→D→A
5 D→B→C→A 

問6に続いて問18も年号並び替え問題です。
並び替え問題でDはよく出ますが、A、B、Cはあまり出されていません。
このような問題を復習する際は、ただ年号を確認するのではなく、つながりや関連法令までおさえていくとさらによいですね。
今回は出題されていませんが、日本国内の障害者施策の法律については、2006年に
国連総会で採択された「障害者権利条約」との関係もおさえます。
「障害者権利条約」を批准するためには、国内法令等の内容が条約の趣旨に適合していなければなりません。
日本は条約の求める水準に達していなかったため、条約の批准に向けて国内法令等の整備を推進していきます。
「障害者基本法」の改正、「障害者総合支援法」の成立、「障害者差別解消法」の成立、「障害者虐待防止法」の成立、「障害者雇用促進法」の改正などが行われました。
このように国内法令等の整備が行われた後、日本は2014(平成26)年に「障害者権利条約」を批准しました。

ですから、今回の問題のA「障害者総合支援法」とD「障害者虐待防止法」の成立は同じ時期です。
また「障害者基本法」の改正も同時期に行われていますから、C「障害者基本法」の成立はもっと前の出来事だとわかります。
C→AとD という順番になっている組み合わせは3と4であり、正確な年号がわからなくてもここまでしぼることができました。
年号を暗記するだけでなく、法律の制定や法改正の背景を理解していくことも並び替え問題に有効といえます。

一つずつみていきます。

A 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」の成立 (障害者自立支援法の改正)
「障害者総合支援法」は2012年に成立しました。
もともと「障害者自立支援法」という名称で2005年に制定されており、2012の改正で「障害者総合支援法」と改題されました。
もともとあった法律の名前が変わったものというところで、並び替え問題にはあまり出されていないのですが、最近では令和3年神奈川県試験(問2)に出されています。


B 「障害者プラン~ノーマライゼーション7か年戦略~」の策定
障害者プランとは、具体的な数値目標を盛り込んだ7か年の実施計画で、1995年に策定されました。
これは新長期計画(「障害者基本法」の障害者基本計画と位置づけたもの)の後期重点施策実施計画となるものです。
障害者施策分野で初めて数値による達成目標が掲げられました。

並び替え問題としては令和元年後期(問17)に出されていますが、ほとんど出題はありません。


C 「障害者基本法」の成立   (心身障害者対策基本法の改正)
もともと1970年制定の「心身障害者対策基本法」が、1993年に「障害者基本法」と改題されました。
法律の名称通り、「心身障害者対策基本法」は身体障害者と知的障害者の法律でしたが、「障害者基本法」では精神障害者の規定も加わりました。
並び替え問題としては令和3年神奈川県試験(問2)に出されていますが、ほとんど出題はありません。


D 「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」の成立
「障害者虐待防止法」は2011年に成立しました。
「障害者権利条約」の第16条「搾取、暴力及び虐待からの自由」に合うためには、日本国内でも障害者虐待への適切な対応が必要であり、そこでこの「障害者虐待防止法」が成立しました。

虐待防止法は並び替え問題に出題されやすいので、年号をしっかりと覚えたいです。
児童虐待防止法」(2000年)
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(DV防止法)」(2001年)
高齢者虐待防止法」(2005年)
障害者虐待防止法」(2011年)


C→B→D→Aという順番から答えは4となります。
次は問19を確認します。