問8 虐待対応
次の文は、「学校・教育委員会等向け虐待対応の手引き」(令和2年6月改訂 文部科学省)に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。
1 虐待の種類は概ね身体的虐待、性的虐待、ネグレクト、心理的虐待の4タイプに分類されるが、多くの事例においてはいくつかのタイプの虐待が複合していることに注意しなければならないとしている。
2 虐待が及ぼす子どもへの影響として、身体的影響、知的発達面への影響、心理的影響の観点から整理している。
3 虐待を受けたと思われる子どもについて、学校・教職員が市町村(虐待対応課)や児童相談所等に通告することは義務ではなく、努力義務と記されている。
4 保護者から情報元(虐待を認知するに至った端緒や経緯)に関する開示の求めがあった場合でも情報元を保護者に伝えず、児童相談所等と連携しながら対応する必要があるとしている。
5 虐待が疑われる子どもから聞き取りを行う場合、子どもは自分が「虐待されている」 とは認識していないことなどが想定されることから、当人の言葉だけで判断しないように留意する必要があるとしている。
1 虐待の種類は概ね身体的虐待、性的虐待、ネグレクト、心理的虐待の4タイプに分類されるが、多くの事例においてはいくつかのタイプの虐待が複合していることに注意しなければならないとしている。
2 虐待が及ぼす子どもへの影響として、身体的影響、知的発達面への影響、心理的影響の観点から整理している。
3 虐待を受けたと思われる子どもについて、学校・教職員が市町村(虐待対応課)や児童相談所等に通告することは義務ではなく、努力義務と記されている。
4 保護者から情報元(虐待を認知するに至った端緒や経緯)に関する開示の求めがあった場合でも情報元を保護者に伝えず、児童相談所等と連携しながら対応する必要があるとしている。
5 虐待が疑われる子どもから聞き取りを行う場合、子どもは自分が「虐待されている」 とは認識していないことなどが想定されることから、当人の言葉だけで判断しないように留意する必要があるとしている。
保育士試験では複数の科目で虐待通告について学習しますので、3の記述が誤りであることはわかりやすいです。
虐待通告は「児童福祉法」第25条と「児童虐待の防止等に関する法律」第6条第1項で定められています。
「児童福祉法」第25条
要保護児童を発見した者は、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。ただし、罪を犯した満14歳以上の児童については、この限りでない。この場合においては、これを家庭裁判所に通告しなければならない。
要保護児童を発見した者は、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。ただし、罪を犯した満14歳以上の児童については、この限りでない。この場合においては、これを家庭裁判所に通告しなければならない。
「発見した者」にはもちろん、保育士や学校、教職員も含まれます。
「児童福祉法」第25条は穴埋めでの出題も多いので、しっかりと覚えたいですね。
「児童虐待の防止等に関する法律」第6条第1項
児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。
児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。
以前の「児童虐待防止法」は、通告の対象を「児童虐待を受けた児童」としており、児童虐待が明白な場合と考えられていました。
しかし平成16年「児童虐待防止法」改正法により、通告の対象が「児童虐待を受けた児童」から「児童虐待を受けたと思われる児童」に拡大されることになります。
虐待の事実が必ずしも明らかでなくても、一般の人から見て虐待と思われる場合は通告義務が生じることになります。
また、児童虐待は児童相談所のみで対応する仕組みでしたが、 平成16年改正法により「市町村」も虐待の通告先となり、「市町村」と「児童相談所」が二層構造で対応する仕組みとなったこともポイントです。
次回は問9の解説です。
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