令和5年神奈川県試験「社会的養護」を解説しています。
今回は問4です。
試験問題
 



問4 社会的養護の施設
次の【Ⅰ群】の社会的養護の施設と【Ⅱ群】の対象者の具体例を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】
A 児童自立支援施設
B 児童心理治療施設
C  母子生活支援施設
D 自立援助ホーム

【Ⅱ群】
ア 経済的に困窮している女子、配偶者からの暴力を受けている女子
イ 窃盗を行った児童、浮浪・家出等の問題のある児童、性非行を行った児童
ウ 場面緘黙、チック、不登校、集団不適応、多動性障害や広汎性発達障害の児童
エ 義務教育終了後、他の社会的養護の措置を解除された青少年

(組み合わせ)
 A B C D
1 ア イ ウ エ
2 イ ウ ア エ
3 イ ウ エ ア
4 エ イ ア ウ
5 エ ウ ア イ 

社会的養護の施設とその対象者を結びつける問題です。
学習を始めた頃はそれぞれの施設の特徴がつかめず、区別がつきにきくいですよね。
さまざまな科目で繰り返し出てきますので、学習が進むと次第に身についていきますよ。

今回の問題は社会的養護で1問程度出題されるもので、【Ⅱ群】のところは「児童福祉法」の「定義」になっていることが多いのですが、今回は「対象者」となっています。
「対象者」の記述は、問3で出てきた「社会的養育の推進に向けて」243ページからの「(参考)里親制度・施設等の概要」に載っている内容です。
各施設の対象者が具体的に示されていますので、243ページからもよく読んでおきたいですね。


A 児童自立支援施設 ーイ 窃盗を行った児童、浮浪・家出等の問題のある児童、性非行を行った児童

イの記述には、窃盗、浮浪、家出、性非行とありますので、不良行為を行う児童がイメージできますね。
対象施設は児童自立支援施設です。
「児童福祉法」第44条「児童自立支援施設は、不良行為をなし、又はなすおそれのある児童及び家庭環境その他の環境上の理由により生活指導等を要する児童を入所させ、又は保護者の下から通わせて、個々の児童の状況に応じて必要な指導を行い、その自立を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設とする。」


B 児童心理治療施設 - ウ 
場面緘黙、チック、不登校、集団不適応、多動性障害や広汎性発達障害の児童

ウの記述から、社会生活への適応が困難である児童や心理に関した治療が必要である児童であることがわかります。
対象施設は児童心理治療施設です。
「児童福祉法」第43条の2「児童心理治療施設は、家庭環境、学校における交友関係その他の環境上の理由により社会生活への適応が困難となつた児童を、短期間、入所させ、又は保護者の下から通わせて、社会生活に適応するために必要な心理に関する治療及び生活指導を主として行い、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設とする。」


C  母子生活支援施設 - ア 経済的に困窮している女子、配偶者からの暴力を受けている女子

アの記述からは、配偶者から被害を受けている女子であることがわかります。
対象施設は母子生活支援施設です。
「児童福祉法」第38条「母子生活支援施設は、配偶者のない女子又はこれに準ずる事情にある女子及びその者の監護すべき児童を入所させて、これらの者を保護するとともに、これらの者の自立の促進のためにその生活を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設とする。」


D 自立援助ホーム -
エ 義務教育終了後、他の社会的養護の措置を解除された青少年

エの記述から、児童福祉施設の退所後の行先であると判断できます。
対象施設は自立援助ホームです。
自立援助ホームは児童福祉施設ではないこと、また「児童福祉法」では自立援助ホームという名称ではなく児童自立生活援助事業として規定されていることもおさえます。
「児童福祉法」第6条の3第1項
「この法律で、児童自立生活援助事業とは、次に掲げる者に対しこれらの者が共同生活を営むべき住居における相談その他の日常生活上の援助及び生活指導並びに就業の支援(以下「児童自立生活援助」という。)を行い、あわせて児童自立生活援助の実施を解除された者に対し相談その他の援助を行う事業をいう。
一 義務教育を終了した児童又は児童以外の満二十歳に満たない者であつて、措置解除者等(第二十七条第一項第三号に規定する措置(政令で定めるものに限る。)を解除された者その他政令で定める者をいう。次号において同じ。)であるもの(以下「満二十歳未満義務教育終了児童等」という。)
二 学校教育法第五十条に規定する高等学校の生徒、同法第八十三条に規定する大学の学生その他の内閣府令で定める者であつて、満二十歳に達した日から満二十二歳に達する日の属する年度の末日までの間にあるもの(満二十歳に達する日の前日において児童自立生活援助が行われていた満二十歳未満義務教育終了児童等であつたものに限る。)のうち、措置解除者等であるもの(以下「満二十歳以上義務教育終了児童等」という。)」

次回は問5を確認します。