令和5年神奈川県試験「社会的養護」を解説しています。
今回は問6です。
試験問題
 



問6 養子縁組制度
次の文は、養子縁組制度並びに特別養子縁組制度における年齢に関する記述である。 適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 20歳に達した者は、養子縁組の養親となることができる。
B 特別養子縁組について、25歳に達しない者は養親になることはできないが、養親となる夫婦がともに20歳以上である場合は、養親となることができる。
C 養子縁組の離縁について、養子が15歳未満であるときは、その離縁は、養親と養子の離縁後にその養子の法定代理人となるべき者との協議により行われる。
D 特別養子縁組で養子となる者が15歳に達している場合、特別養子縁組の成立には、実親の同意がなければならない。

(組み合わせ)
 ABCD
1○○××
2○×○×
3○××○
4×○×○
5××○○

「社会的養護」では里親か養子縁組のどちらかは必ず出題があります。
里親については里親制度という資料から出やすいので、こちらを使って学習されることをおすすめします。
また養子縁組については、養親や養子の年齢要件などいくつか覚えておきたい決まりがあります。
厚生労働省のホームページや資料「普通養子縁組と特別養子縁組について」で学習していきましょう。
今回は養子縁組ですから、こちらの資料と「民法」の規定をもとに一つずつみていきます。

A 20歳に達した者は、養子縁組の養親となることができる。


→〇
資料では「成年に達したもの」としていますね。
20歳に達したものは養子縁組の養親となることができます。
「民法」第792条(養親となる者の年齢)「20歳に達した者は、養子をすることができる。」


B 特別養子縁組について、25歳に達しない者は養親になることはできないが、養親となる夫婦がともに20歳以上である場合は、養親となることができる。

→×
まず特別養子縁組の養親は夫婦である必要があります。
養子縁組の養親は20歳以上でしたが、特別養子縁組の養親は原則25歳以上です。
例外として、夫婦の一方が25歳以上であれば一方が20歳以上でも可能です。
ですから、ともに20歳以上という場合では特別養子縁組の養親となることはできません。

「民法」第817条の4(特別養子縁組の養親となる者の年齢)「25歳に達しない者は、養親となることができない。ただし、養親となる夫婦の一方が25歳に達していない場合においても、その者が20歳に達しているときは、この限りでない。」


C 養子縁組の離縁について、養子が15歳未満であるときは、その離縁は、養親と養子の離縁後にその養子の法定代理人となるべき者との協議により行われる。


→〇
これは「民法」第811条第2項(協議上の離縁等)の規定です。
「養子が15歳未満であるときは、その離縁は、養親と養子の離縁後にその法定代理人となるべき者との協議でこれをする。」

離縁についてはこれまでほとんど出題がありません。
協議離縁(養親と養子の話し合いによる離縁)、裁判離縁(裁判所の判決による離縁)、単独離縁(養親または養子の一方が死亡した場合の離縁)という3つのパターンがあることをおさえます。


D 特別養子縁組で養子となる者が15歳に達している場合、特別養子縁組の成立には、実親の同意がなければならない。

→×
「実親」ではなく「その者(養子となる者)」です。
まず、養子の年齢は、養親となる方が家庭裁判所に審判を請求するときに15歳未満である必要があります。
ただし、子どもが15歳に達する前から養親となる方に監護されていた場合には、子どもが18歳に達する前までは審判を請求することができます。
そして、15歳に達している場合においては、その子どもの同意が必要になります。
「民法」第817条第5項の規定です。
「養子となる者が15歳に達している場合においては、特別養子縁組の成立には、その者の同意がなければならない。」

次回は問7を確認します。