令和5年前期試験を解説していきます。
今回は「教育原理」問2です。
試験問題




問2 「幼稚園教育要領」
次の文は、「幼稚園教育要領」前文の一部である。( A )・( B )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

これからの幼稚園には、学校教育の始まりとして、こうした教育の目的及び目標の達成を目指しつ つ、一人一人の幼児が、将来、自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値のある 存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓 き、( A )の創り手となることができるようにするための基礎を培うことが求められる。このた めに必要な教育の在り方を具体化するのが、各幼稚園において教育の内容等を組織的かつ計画的に組 み立てた( B )である。

(組み合わせ)
    A         B
1 持続可能な社会    教育課程
2 多様性を包含した社会 教育課程
3 持続可能な社会    保育課程
4 多様性を包含した社会 保育課程
5 国際化社会      教育課程 

幼稚園教育要領とは、幼稚園の教育課程の基準であり、幼稚園はこれに基づいて教育を行います。
構成は、前文、第1章、第2章、第3章からなります。
何度か改訂されており、平成29年3月が最近の改訂です。
前文が付け加えられたり、第1章総則がわかりやすく示されたりしました。
この改訂された内容である前文と第1章「総則」は保育士試験に出やすいため、ここを優先的に覚えていきます。
幼稚園

今回は「前文」が出題されました。
平成29年改訂により新設された前文では、次の3点が述べられています。
①教育基本法に規定する教育の目的や目標の明記とこれからの学校に求められること
② 「社会に開かれた教育課程」の実現を目指すこと
③幼稚園教育要領を踏まえた創意工夫に基づく教育活動の充実

前文を暗記する際は、このように要点も一緒におさえるとよいですね。
今回出題された部分は主に①の点です。
幼稚園教育要領」2ページ
「これからの幼稚園には,学校教育の始まりとして,こうした教育の目的及び目標の達成を目指しつつ,一人一人の幼児が,将来,自分のよさや可能性を認識するとともに,あらゆる他者を価値のある存在として尊重し,多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え,豊かな人生を切り拓き,(A 持続可能な社会)の創り手となることができるようにするための基礎を培うことが求められる。このために必要な教育の在り方を具体化するのが,各幼稚園において教育の内容等を組織的かつ計画的に組み立てた(B 教育課程)である。 」

前文は、平成31年前期試験(問2)に出題されていますので、そちらも紹介します。
次の文は、「幼稚園教育要領」前文の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

これからの幼稚園には、(A 学校教育)の始まりとして、こうした教育の目的及び目標の達成を目指しつつ、一人一人の幼児が、将来、自分の(B よさや可能性)を認識するとともに、あらゆる他者を価値のある 存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、(C 持続可能な社会)の創り手となることができるようにするための基礎を培うことが求められる。
(組み合わせ)略

2つの問題の穴になっている部分として「持続可能な社会」がという言葉が共通していますね。
この言葉は少し前の「教育原理」の、ESD(持続可能な開発のための教育)関連でよく登場していました。
今後SDGsと関連した出題も考えられますので、ESDやSDGsはしっかりとおさえておきます。

ESD(持続可能な開発のための教育)とは
「ターゲットの1つとして位置付けられているだけでなく、SDGsの17全ての目標の実現に寄与するものであることが第74回国連総会において確認されています。持続可能な社会の創り手を育成するESDは、持続可能な開発目標を達成するために不可欠である質の高い教育の実現に貢献するものとされています。」持続可能な開発のための教育(ESD:Education for Sustainable Development)(文部科学省)

つまり、ESDとは「持続可能な開発」の理念を実現するための人材を育成する教育であり、SDGsの達成に貢献するものということですね。

次回は問3を確認します。