令和5年前期試験を解説していきます。
今回は「教育原理」問7です。
試験問題




問7 幼児期の終わりまでに育ってほしい姿
次の文は、「保育所保育指針」に示された「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

コ 豊かな感性と表現
心を動かす出来事などに触れ感性を働かせる中で、様々な( A )の特徴や表現の仕方などに気付き、感じたことや( B )を自分で表現したり、友達同士で表現する( C )を楽しんだりし、表現する喜びを味わい、意欲をもつようになる。

(組み合わせ)
     A              B          C
1 素材 考えたこと         過程
2 素材 教えられたこと  遊び
3 素材 考えたこと         活動
4 遊具 考えたこと         過程
5 遊具 教えられたこと  活動

「教育原理」は主に学校教育に関する問題であるため「保育所保育指針」の出題は範囲外です。
ただしこの部分については、幼稚園教育要領 第1章第2の「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」でも共通した内容があげられています。
今回は「保育所保育指針」からとして出題されましたが、「幼稚園教育要領」と内容は同じですから、そういう意味では出題範囲内ですね。
「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」」は複数の科目で出やすいところであり、1から10(保育所保育指針ではア〜コ)の項目と本文をしっかり暗記していきます。

(1) 健康な心と体
(2) 自立心
(3) 協同性
(4) 道徳性・規範意識の芽生え
(5) 社会生活との関わり
(6) 思考力の芽生え
(7) 自然との関わり・生命尊重
(8) 数量や図形,標識や文字などへの関心・感覚
(9) 言葉による伝え合い
(10) 豊かな感性と表現

今回の出題を確認します。
コ 豊かな感性と表現 
心を動かす出来事などに触れ感性を働かせる中で、様々な( A 素材)の特徴や表現の仕方などに気付き、感じたことや( B 考えたこと)を自分で表現したり、友達同士で表現する( C 過程 )を楽しんだりし、表現する喜びを味わい、意欲をもつようになる。

【考え方】
Aについて
素材とは、布や箱、水、砂、土、紙、粘土などが該当します。
「表現の仕方」とありますので、ここは創造的な活動をしていることがイメージできますね。
それを用いて自由に表現できる「素材」があてはまることがわかります。

Bについて
見たことや聞いたこと、感じたこと、考えたことを自分で表現することで感性が育ちます。
人から教えられたことを表現するのではないとわかりますね。

Cについて
この部分は、過程、活動、遊びのいずれも当てはめることができますから、選択肢1と3で迷うかもしれません。
表現する過程」はここ以外にも出てきていますので、丸ごと覚えたいですね。
「保育所保育指針解説」によると、「保育士等は、子どもが表現する過程を楽しみ、それを重ねていき、その子どもなりの自己表現が豊かになっていくように、子どもの心に寄り添いながら適切な援助をすることが大切である。」と説明されています。


次回は問8を確認します。