令和5年前期試験を解説していきます。
今回は「教育原理」問9です。
試験問題




問9 中央教育審議会答申
次の文は、中央教育審議会答申「人口減少時代の新しい地域づくりに向けた社会教育の振興方策について」(平成 30 年 12 月)の一部である。( A )・( B )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

地域における学びのきっかけづくりとしては、住民にとって身近で目的を共有しやすいテーマを設定し、それぞれが持つ知恵を出し合いながら、楽しく、誇りをもって取り組んでいけるような学習の機会を作ることが有効と考えられる。同時に、学習の成果を地域での活動に生かすことで、充実感が味わえ、また、新たな課題の解決のために更に学ぼうという、「( A )」につながっていくことが期待される。 そのような観点からは、特に、幅広い地域住民等の参画により、地域と学校が共に手を携え、地域の子供たちの豊かな学びや健やかな成長と、地域活性化の双方を目指す「( B )」は、全ての地域 で実施が望まれるものである。

(組み合わせ)
     A         B
1 学びと活動の循環 地域住民による教育指導
2 学びと活動の循環 コミュニティスクール
3 学びと活動の循環 地域学校協働活動
4 正の循環     地域住民による教育指導
5 正の循環     地域学校協働活動 

中央教育審議会答申より問6に続いて2問目の出題ですね。
教育原理は「教育基本法」「学校教育法」「幼稚園教育要領」「人物」で合格ラインの6割になる科目ですから、まずはこれらをしっかりと学習していきます。
満点が必要な試験ではありませんので、学習が難しい「答申」等については、よく出るもの(今回の問6で出た答申)を読んでおくくらいで対策としては十分なのかなと思います。

問9は人口減少時代の新しい地域づくりに向けた社会教育の振興方策について(答申)6ページからの出題でした。
「地域における学びのきっかけづくりとしては、住民にとって身近で目的を共有しやすいテーマを設定し、それぞれが持つ知恵を出し合いながら、楽しく、誇りをもって取り組んでいけるような学習の機会を作ることが有効と考えられる。同時に、学習の成果を地域での活動に生かすことで、充実感が味わえ、また、新たな課題の解決のために更に学ぼうという、「(A 学びと活動の循環)」につながっていくことが期待される。
そのような観点からは、特に、幅広い地域住民等の参画により、地域と学校が共に手を携え、地域の子供たちの豊かな学びや健やかな成長と、地域活性化の双方を目指す「(B 地域学校協働活動)」は、全ての地域で実施が望まれるものである。」

【考え方】
A「学習の成果を地域での活動に生かす」「新たな課題の解決のために更に学ぼう」というところから、一連の変化の流れやめぐりめぐっていく「循環」という言葉がイメージできますね。
ここでは「学びと活動の循環」が入ります。
もう一つの「正の循環」は学校教育において、指導計画を立てて授業を実践し、評価を行うという一連の教育活動を指す言葉です。

B「地域と学校が共に手を携え」地域の子供たちの豊かな学びや健やかな成長と、地域活性化の双方を目指す」ということろから、「地域」と「学校」の両方が含まれていることがイメージできますね。ここでは「地域学校協働活動」が入ります。
地域と学校が相互にパートナーとして連携・協働するものです。


初めて見る問題でも、穴の前後の言葉から想像して選ぶことができる場合も多くあります。
これまでの学習を思い出して頭の中に知識がないか確認し、想像力を高めて適切な言葉を選んでいきたいですね。

次回は問10を確認します。